イタリアのスパークリングワイン「スプマンテ」と「プロセッコ」の違い

スプマンテ、プロセッコ、フランチャコルタ…これらの名前は全てイタリアのスパークリングワインです。スパークリングワインには同じ国の中でも造られた地区や製法などで呼び方が違うので、難しく感じるかもしれませんが、実はとても簡単なのです。

今回はイタリアで日常的に楽しまれているプロセッコを中心に、イタリアのスパークリングワインについてご紹介します。

スプマンテとは?

スプマンテとはイタリア語でスパークリングワインのことです。つまり、発泡性ワインのことをイタリアでは全てスプマンテと呼びます。ほとんどがシャルマー方式(タンク内二次発酵)によって造られていて、近年はスーパーやコンビニでも見かけるようになりました。

また、イタリアではシャンパンも含め全ての発泡性ワインのことをスプマンテと言いますが、日本では主にイタリア製のスパークリングワインのことをスプマンテと言います。

プロセッコ

簡単にまとめると、プロセッコとはイタリアのヴェネト州で造られるグレーラというブドウを使用したスパークリングワインです。

また、プロセッコには3種類あります。DOC格付けの「Prosecco DOC」。そして、イタリア最高格付けDOCGの「Conegliano Valdobbiadene Prosecco Superiore DOCG (コネリアーノ・ヴァルドッビアデーネ・プロセッコ・スペリオーレ)」と「Collo Asolani Prosecco DOCG (コッリ・アゾラーニ・プロセッコ)」です。 これらを総称してプロセッコと呼んでいます。

最高格付けの2種類は、もともとDOC格付けでしたが、2010年4月1日にDOCGに昇格しました。それまではプロセッコというブドウ品種を使ったプロセッコというスパークリングだったのですが、ブドウ品種名がプロセッコからグレーラに変わっています。

プロセッコはブラジルやニューワールドでも造られているので、品種名としてのプロセッコ、イタリアのスパークリングワインのプロセッコと区別しづらくなっていました。そこで、数百年前からプロセッコ市ではプロセッコをグレーラと呼んでいたため、DOCGに昇格した際に品種名を変更したようです。 プロセッコの味わいとしてはほんのりとした甘味や白桃のようなフルーティーな香りが特徴的で、気を張らず、デイリーに飲める日常に溶け込むようなワインです。

値段も手軽で気軽に楽しめるプロセッコは、今や世界中で流通するようになり、Prosecco DOCを中心としたプロセッコの世界での販売量数量は、シャンパンの世界販売数量を上回りました。

今回、代表的なプロセッコを一種類テイスティングしたので、ご紹介します。

プロセッコ DOC トレヴィーゾ イル・フレスコ / ヴィッラ・サンディ

生産国:イタリア ヴェネト州

タイプ:辛口

品種:グレーラ

色は緑の強いペールグリーンで、優しく繊細で細かい泡が立ち上ります。熟したリンゴやはちみつ、ハーブ、花梨、青りんご、メロンの香りを感じます。また、プロセッコの特徴的な白桃のような香りも含めて沢山の果実の香りや白い花の可憐な香りが上品に香ります。

辛口ですが、優しい甘さを感じ、青りんごのようなさわやかでフレッシュな果実味と酸味を感じます。余韻はやや長めで、まさに気軽に飲めるプロセッコの象徴的な一杯です。

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イタリアのその他のスプマンテ

フランチャコルタ

フランチャコルタの産地はミラノのあるロンバルディア州は、温暖な気候により、ブドウの完熟度が高く、果実味豊かな味わいのワインができあがる産地です。栽培されているのはシャルドネ、ピノ・ネロ、ピノ・ビアンコ。

シャンパーニュ地方と同じ瓶内二次発酵で造られていますが、シャンパーニュ地方の規定よりも瓶内熟成期間が長く、非常に厳しい規定になっています。また、シャンパーニュとは違う、ピノ・ビアンコという品種がイタリアのスプマンテらしいチャーミングな果実の特徴を出しています。

アスティ・スプマンテ

優しい甘さのアスティ・スプマンテの生産地は、バローロや、バルバレスコの生産地としても有名な北イタリアのピエモンテ州です。スパークリングワインのアスティ・スプマンテと、微発泡のモスカート・ダスティは共にモスカート・ビアンコというブドウから造られています。

若くフレッシュな味わいとマスカットのような甘味が特徴で、よく冷やして食前酒や食後酒に、フルーツやデザートと共に頂くのがおすすめです。

トレント

トレントはイタリアで最も北に位置するトレンティーノ・アルト・アディジェ州で生産されています。トレントは瓶内二次発酵で本格的な造り方をして、複雑さや長い余韻とミネラル感が特徴のスパークリングワインです。ブドウはシャルドネ、ピノ・ネロ、ピノ・ムニエ、ピノ・ビアンコが使用できます。

ランブルスコ

エミリア・ロマーニャ州で造られる赤いスパークリングワインです。パルマ産の生ハムやパルミジャーノレッジャーノチーズ、バルサミコ酢でも有名な地域で、美食の都と呼ばれています。

同じランブルスコでも「ランブルスコ・ディ・ソルバーラ」「ランブルスコ・グラスバロッサ」「ランブルスコ・サラミーノ」など分けられ、それぞれブドウが違いますが、いずれもランブルスコ○○と名前のつくブドウから作られています。

最近はいくつかの生産者を筆頭に品質が向上してきていて、フレッシュな酸味と独特の渋みが、同じ産地の生ハムとよく合うワインとして注目を集めています。

まとめ

食前にプロセッコを1杯飲むのは、イタリアの習慣となっています。 誤解を恐れずに言うと、プロセッコはシャンパーニュのように偉大なスパークリングワインではないかもしれません。しかし、気楽な食前酒や普段の食事に合わせる気取らないスパークリングワインとしては最高です。

ご家庭の何気ない一日の食卓にプロセッコがあると少し華やかになりますし、爽やかな味わいなので日本の暑い夏の食前酒としてもおすすめです。今年の夏は是非プロセッコを取り入れてみて下さい。

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ソムリエ。レストラン、ワインショップ、ワイン輸入会社の勤務を経て、現在はオンラインのワインサロンを主宰しながら、様々な場所でワイン会を開催。サロンをして開業できるように準備中。ワインの楽しさを沢山の方に伝えていきたいです。

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