素晴らしいワインを造る産地!南アフリカ共和国のワインの特徴

出典:http://www.upclosetours.co.za/

近年は日本でも沢山輸入がされている南アフリカ共和国のワイン。暑いイメージが強いアフリカ大陸ですが、実は北端と南端は地中海性気候で、ブドウ栽培に最適な気候の下にあります。

モロッコやチュニジアなどでもフランスの占領下にあった時代からフランス系ブドウ品種でワインが造られていましたが、今回は南アフリカ共和国に焦点を当てたいと思います。

南アフリカの気候


南アフリカ共和国はアフリカの最南端、地図で言うとアフリカ大陸の一番下にあります。年間を通じて晴天の日が多く、気候は比較的温暖です。大西洋とインド洋によって定期的に霧が発生し、冷涼な潮風が吹く海岸沿いはブドウ栽培にとても適しています。南半球にあるので、日本とは季節が反対。

ワインの歴史


南アフリカのワイン造りは、1659年から始まり、既に350年を超える歴史を持っています。ヨーロッパ人がインドへ向かう航路の食品供給地としてケープタウンを創り、1655年からブドウ栽培が始まりました。

19世紀半ば、ヨーロッパにフィロキセラの被害がでていた頃は南アフリカワインがヨーロッパで販売されていましたが、被害から立ち直りワイン生産がまた繁栄してくると、南アフリカからワインを輸入する必要がなくなりました。

そして、20世紀になると南アフリカではブドウの余剰問題まで発生し、その後1993年までは政治的混乱によってなかなかワイン産業が発展しませんでした。そんな中、1918年に輸出を目的としたKWV(南アフリカブドウ栽培者協同組合)が設立され、ワイン産業の発展に力を尽くします。

KWVはブドウの最低価格を設定して栽培農家を守り、ブランデーなどを造り余剰ワインの需要と供給の調整を行いました。また、ワイン法も1970年代に制定されています。

そして1994年にネルソン・マンデラ政権が誕生するとワイン&スピリッツ輸出協会の活動を推進していた政策が成功し、輸出量は20倍にも伸びました。また、貿易も再開し、ワイン業界にも多大な影響がありました。

ちなみに南アフリカで初めてワインが造られたのは1959年2月2日のこと。南アフリカワイン産業の父と呼ばれた人物が日誌に書き留めているのが残されています。

南アフリカの自然


ブドウ畑が広がっているのは、2004年にユネスコに登録された南アフリカ共和国の世界遺産であるケープ植物区保護地域の中です。ここでしか見られない9600種もの珍しい植物があり、環境保護と経済発展の両方を達成することがテーマの一つです。

世界最古の土地で、ワイン造りを行う南アフリカの生産者達もこの環境を守ることとワイン産業を発展させることの両立に力を注いでいます。自然環境とともに労働環境の改善も業界では取られていて、黒人労働者の組合があり、黒人労働者の生活環境の向上を目指しています。

また、ワイン&スピリッツ常任委員会、南アフリカワイン協会が協力して、SWSA(持続可能な南アフリカワイン)とWIETA(ワイン産業倫理貿易協会)のマークを合体させたシールがほとんど全てのワインに貼られています。

そのシールには全てに違うトレース番号がふられていて、ウェブサイトで入力すればその商品の生産地や品種、タイプ、証明した日などがわかるようになっています。大自然、そして複雑な古代土壌で造られる個性豊かで複雑なワインの味わいを守るためにも、生産者達も沢山の努力をしています。

代表的なブドウ品種


最初に植えられたブドウは記録にはありませんが、ミュスカデルとシュナン・ブラン、マスカット・アレキサンドリアではないかと言われています。

南アフリカにもフィロキセラの被害が来てしまって以降、品種の輸入は厳しく管理され、害虫や病気を持ち込まないようにされています。また、シュナン・ブランの栽培面積が最も広く、赤ではカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローが増加しています。

南アフリカ独自のブドウ品種ピノタージュなどもあります。ピノタージュはピノ・ノワールとサンソーの交配品種。一時期は評価を得ていませんでしたが、最近はテロワールを反映したものが多く、ピノタージュと他の品種をブレンドしたケープブレンドとしても定着して、評価を得ています。

まとめ


南アフリカワイン、まだまだ細かくは沢山ありますが、キーワードは自然との共存だと思います。とても遠くにあるので日本に輸入してくるのも大変ですが、沢山の良いワインがあります。

アフリカ自体行ったことがある方も少ないですが、遠い異国からやってくる新しいワインを飲んでみるのも良いと思います。まだまだ簡単には見つけられませんが見かけたら是非一本手に取ってみてください。



ソムリエ。レストラン、ワインショップ、ワイン輸入会社の勤務を経て、現在はオンラインのワインサロンを主宰しながら、様々な場所でワイン会を開催。サロンをして開業できるように準備中。ワインの楽しさを沢山の方に伝えていきたいです。

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