2016年9月のワインテイスティング


  1. 白ワインテイスティング
    Pfalz Blanc de Noir QbA Feinherb
    ファルツ ブラン・ド・ノワール Q.b.A ファインヘルプ

  2. 赤ワインテイスティング
    Tous Cousins La Vrille et Le Papillon
    トゥー・クザン ラ・ヴリュ・エ・ル・パピヨン

黒ブドウ品種から白ワインを造る


黒ブドウは果皮が青紫色をした品種です。例えば巨峰がその代表例で、皮を剥くだけで手が紫色に染まってしまった経験はないでしょうか。そんなことを考えると、黒ブドウから白ワインのような果汁を取り出すのは、一見不可能なことのように思えます。

しかし、この手法で造られるワインが身近にあることをご存知でしょうか。それが「シャンパン」なのです。ブドウを搾って果汁をとり出す作業を「圧搾」と呼びますが、その際、果皮から色素が出ないように、そっと優しく絞るのです。そうすることで黄金色に輝く果汁を取り出すことが出来るのです。今回お届けした白ワインも同じです。力をかけすぎず果汁を絞ることによって、まるで白ワインのような液体を取り出しています。

しかし、そうはいっても白ブドウ品種から造られた白ワインと比べると、ブドウの果皮から若干の色素が抽出されてしまうので、通常の白ワインと比べると外観が濃く見えたり、味わいに苦みを感じることがあるかもしれません。

天然酵母による発酵とは?


よく自然派ワインを手掛ける生産者は「天然酵母による発酵」を行っていると耳にします。これはいったいどのようなものなのでしょうか。

簡単に言うと、培養酵母を使わずにアルコール発酵を行うことです。培養酵母とは、専用メーカーが研究室で純粋培養してワイナリーに販売する粉末酵母のことです。

イメージとしては、パン作りに使われているイースト菌のようなものです(しかし種類は違います)。アルコール発酵が始まる前のブドウ果汁に溶かして発酵タンクに添加すると、しばらくしてブクブクと泡が出始めます。これが、培養酵母によるアルコール発酵のはじまりです。

それに対して、天然酵母はワイナリーや畑に住み着いている微生物です。わざわざ購入しなくても良いので一見コスト的にメリットがありそうですが、天然酵母は培養酵母と比べて気まぐれで、発酵開始のタイミングや発酵が進むスピードが正確には読めないのが問題です。

それに対して培養酵母は、加えればすぐにアルコール発酵が始まり、スピードも均一で終了までの日数も予測がつくというメリットがあります。しかしながら、天然酵母で造られたワインは一般的にはスケール感が大きいとか、土地の個性が表現されているなどの評価もあり、テロワールを大切にする自然派生産者では好んで使われているのです。

紫貴あき JSA認定シニアワインアドバイザー/アカデミー・デュ・ヴァン講師。 大手ワイン専門輸入商社にてマーケティングを担当、世界中のワインに触れる。退社後渡米し、カリフォルニアでのワイン修行を経て帰国。現在は、日本最大のワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の人気講師としてワインの魅力を伝えている。 記事一覧 / プロフィール
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