歴史を語るうえで欠かせない!品質向上に貢献した「元詰めワイン」って知ってる?

葡萄の栽培からワインづくりまで一貫して行っている「シャトー」や「ドメーヌ」、「エステート」を訪問するのが、昨今では人気となっています。これは元詰めワインが確立され、品質の安定化や注目が集まったことによって見られるようになりました。

シャトーとドメーヌの違いは?


元詰めワインとは、「シャトー」や「ドメーヌ」、「エステート」が瓶詰めしたワインのことです。

また、「シャトー」や「ドメーヌ」、「エステート」と反対の言葉として、他の農家からブドウやワインを買い付けてきて、醸造したりブレンドしたりして売っている業者をネゴシアンと呼びます。

今回はワインの品質向上に一役買った「元詰めワイン」の歴史について触れたいと思います。

品質の安定を求めた1920年代


ボルドーでは、高級ワインとして有名なラフィットもマルゴーも樽詰めしたあと、ネゴシアンの元で熟成と瓶詰めが行われていました。しかし、ネゴシアンでは、樽熟成が6ヶ月のワインも18ヶ月のワインも同じヴィンテージのワインとして売られているため品質にバラツキがありました。

しかし、1920年代にシャトー・ムートン・ロートシルトのオーナーだった、フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵が「元詰めワインの大切さ」を啓蒙していき、元詰めワインを導入しました。

買い手から訪ねてくるようになった1970年代


ブルゴーニュでも同じく1920年代から元詰めワインへの取り組みがされました。しかし、ブルゴーニュ地方には零細農家が多く、元詰めにすることで工程とコストが大きく膨らんでしまいます。そこに販路を探すという壁が立ちはだかり、大きな潮流になりませんでした。

それから50年後の1970年代に入ってワイン評論家のアレクシス・リシーヌ氏が優れた元詰めワインを紹介したことで、世界からブルゴーニュの元詰めワインに注目が集まり、買い手から訪ねてきてくれるようになりました。そして今のようなドメーヌ巡りをするような時代になったのです。

元詰めワインの表記


ワインを購入するとき、元詰めワインが欲しいと思ったなら、ラベルをみると分かります。

ボルドーの場合は、Mise en Bouteilles au Chateau(シャトー元詰め)、ブルゴーニュの場合はMise en Bouteilles a la propriete(所有者元詰め)、またはMise au Domaine(ぶどう畑所有者元詰め)と書かれています。
英語ではEstate Bottled(ブドウ園元詰め)です。

まとめ


ちなみにシャンパーニュの大手メゾンはネゴシアンが多く、「モエ・エ・シャンドン」、「ヴーヴクリコ」、「クリュッグ」などがそうです。

スティルワイン(非発泡性ワイン)に関しては元詰めワインという時代ですので、元詰めワインであれば品質が高いというわけでありません。しかし、元詰めワインが歴史の上で品質の向上に一役買ったのは間違いないので、ぜひ覚えておいて下さい。

ワインを飲み続けて15年。建築関係の仕事をしながら、ライターとしても活動中。ワイン片手に読んでいただけるようなお話をお届けします。犬好き、コーヒー好き、ハワイ好きもちろんワイン好き。未来の夢はハワイに住むことです。

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