老舗ワイナリーが造る隠れた名品「明野カベルネ・ソーヴィニヨン/スズラン酒造」

10年以上前は、お土産用のやや甘いワインが多く、「日本ワインなんておいしくない」と思っている人も多かったと思います。しかし、日本ワインは、海外でも数々の賞を受賞したり、日本各地にワイナリーができていたり、専門店もたくさん増えてきました。

急成長している日本ワインの中で、最近飲んで、とても美味しかったけれど、まだまだ知名度の低いワイナリーとワインをご紹介したいと思います。

スズラン酒造とは?


スズラン酒造は、1905年創業、山梨県笛吹市の老舗のワイナリーです。明治の頃には宮内省陸軍の御用達をしていました。明治の中頃、現スズラン酒造の小池家に政府から派遣され、滞在していたドイツ人技師から、日本酒造りの傍ら、西洋風のワイン造りを教わりました。その後、品質の向上に取り組み、明治38年には、宮内省へワインを納めています。

「スズラン酒造」という名前の由来は、小池家の歴史を遠くさかのぼり、会津戦争に敗れ、北海道に移住した先祖達の志を大事にするため、北海道を代表する初夏の花のスズランから名付けられたと言われています。

スズラン酒造には、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラー、メルロー、プティ・ヴェルド、河口湖付近で育てた河口湖ノアールという名前のピノ・ノワール、白ワインだとシェーンブルガー、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランなどいくつかラインナップがありますが、今回ご紹介したいのはカベルネ・ソーヴィニヨンです。価格は約1800円と、とてもリーズナブルですがコストパフォーマンスに優れるワインです。

2013明野カベルネ・ソーヴィニヨン/スズラン酒造


色は濃いめの赤みがかった紫色。明野のカベルネらしい日照時間の影響をたくさん受けていると思われるよく熟した色です。香りはとてもフルーティーで果実味が豊かな印象。カシスやプルーン、イチゴ、バラなどの香りがとても華やかです。嫌味ではない程度に上品なイチゴジャムのような甘い香りが長い間漂います。酸味はしっかりとあり、タンニンもたくさんありますが、柔らかく上品な味わいです。

ブドウがよく熟している印象がとても強く、酸味やタンニンとのバランスもよい王道のボルドーに近い味わいです。余韻がとても長く、果実味がフワっと広がります。価格を考えるととても余韻の長いワインです。

まとめ


日本一日照時間が長いという山梨県北斗市明野。一日の平均でなんと7時間もの日照時間があるそうで、一年間の日照時間は約2595時間。日本の年間の日照時間は、2200時間程度なので、それよりも大きく上回る日照時間です。世界の平均日照時間が約2500時間なので、比較するとその数字が分かると思います。

山梨、長野、北海道、大阪や東京、愛知や熊本、日本全国様々な場所でワインが造られています。それぞれ良い部分があってこれから伸びていく日本ワインを応援していく中でも、やはりワインでなくてもブドウの印象が強い山梨のワインはさすがだな、という印象を受けます。

今回紹介した「明野カベルネ・ソーヴィニヨン」は、スズラン酒造の人たちがとても努力をされていることがわかる真摯な味わいです。カベルネ以外にも色々ワインがありますので、是非飲んでみて下さい。

ソムリエ。レストラン、ワインショップ、ワイン輸入会社の勤務を経て、現在はオンラインのワインサロンを主宰しながら、様々な場所でワイン会を開催。サロンをして開業できるように準備中。ワインの楽しさを沢山の方に伝えていきたいです。

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