ワインは空けた翌日に飲んだほうがおいしいこともある?

ワインバーやレストランで働いていると、お客様にグラスワインを提供する際、抜栓したてのワインを提供する時もあれば、2日経ったワインを提供することもあります。

また、お客様の中には、開けたばかりのワインが一番おいしいと信じている方も多いと思いますし、ワインを開けてから何日間保存できるのか?疑問に思っている方も多いと思います。では、実際にはどうなのでしょうか?

酸化や劣化、熟成とは??

ワインは保存環境によって酸化、熟成の進み具合が変化するお酒です。乾燥していたり温度管理ができない場所、また、振動や光もワインに悪影響を与えます。

ワインセラーは、ワインに最も適した環境で保管してくれる貯蔵庫となり、きちんとした環境で保存されると、ワインの熟成が進んでいきます。例えば、ワインを真夏のビーチに1ヶ月放置しておくと熱劣化してしまい、お酢のような酸味の強い味わいになってしまいます。

酸化とは、ワイン本来の果実味やフレッシュさが失われた味わいのことを言います。コルクが縮んでしまったり、何らかの影響によってワインの瓶の中に酸素が入り込んでしまった場合、ワインは酸化した味わいになります。

酸化と熟成は紙一重です。熟成も酸化の一種ですが、時間をかけての穏やかな速度での酸化を「熟成」と呼びます。熟成とは、味わいの硬いワインがどんどん角がとれてまろやかになり、渋味もおだやかになって香りや味わいに複雑味が増した状態の事を指します。

時間の影響によって味わいが変化していくことをポジティブな変化を熟成、ネガティブなものを酸化と言っても良いでしょう。例えば、飲み頃を迎える前のワインを飲む場合、レストランだと空気に触れさせてポジティブな変化をさせて香りや味わいを開かせるデカンタージュをして、ワインを酸化させることもあります。

ワインは二日目のほうがおいしい?

ワインは2日目や3日目のほうが美味しい場合もあります。デカンタージュの原理と同様に、本当の飲み頃より少し前に開けてしまったワインは1日目に香りや味わいがあまり感じられず、2日目にそのままワインのボトルを置いておくと空気に触れたため少し酸化(熟成)します。

酸化(熟成)すると、閉じていたワインの味わいや香りが開いてくるので、2日目や3日目のほうがおいしくなるのです。

もちろんすべてのワインがこうなるわけではなく、2日目に味わいを落としてしまうものもあります。それを見極めるのは少し難しいですが…。

どちらが良いということは言い切れませんが、2日目や3日目、1週間たった時のほうがおいしい、なんてワインもあったりするので焦って飲む必要はないのです。

シャンパンやスパークリングワインは?

シャンパーニュやスパークリングワインのように発泡性ワインの場合、1日置くことでガス(炭酸)が抜けてしまいます。ただし、ポテンシャルの高いシャンパーニュは2日目に発泡が減少しても美味しく飲めることもあります。

尚、二日目に泡が減少しにくいのはやはりシャンパーニュなど瓶内二次発酵で造られたスパークリングワインです。スパークリングはコルクを抜いたらスティルワインのようにそのコルクを差すことはできないので、シャンパンストッパーをして保管ことをおすすめします。

まとめ

開けてしまったワインの保管ですが、ポンプ式の酸素を取り除く道具を使うのも良いですし、コルクをさしても構いません。ガスで蓋をするものなど最近では保管するための色々な道具がでています。

空気に触れている面が大きいほど酸化は進むので、翌日に飲む予定はないけど翌々日に飲みたい、という時などは空のハーフボトルやペットボトルなどに移して空気に触れる面を減らすという方法もあります。また、翌日くらいだったらコルクを差しても全く問題ありません。

「ワインは開けたらすぐに飲んでしまわないといけない」というイメージを持っている方も多いと思いますが、意外と長持ちします。むしろ味わいの変化を楽しむことができるのがワインの魅力の一つなので、1日で飲みきらず、2日目、3日目を楽しんでみてはいかがでしょうか?

ソムリエ。レストラン、ワインショップ、ワイン輸入会社の勤務を経て、現在はオンラインのワインサロンを主宰しながら、様々な場所でワイン会を開催。サロンをして開業できるように準備中。ワインの楽しさを沢山の方に伝えていきたいです。

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