ワイン愛好家たちに愛され続けるワイングラスの老舗「リーデル」

オーストリアの偉大な作曲家モーツァルトが生まれた1756年に創業し、250年以上もの歴史を誇るワイングラスの老舗リーデル。世界中のワイン生産者たちと共に「ワークショップ」と呼ばれるテイスティングを行い、ワインをはじめ、その他飲み物の個性や生産者の想いまでも忠実に再現するグラスとして、世界中のワイン生産者や愛好家たちから絶大な信頼が寄せられています。

ワインを楽しむ人はどのような人たちなのか?
WINE LOVERにスポットを当てた「LIFE WITH WINE」第4弾は、「リーデル・ジャパン」にてグラスエデュケーターを務める庄司大輔さんにお話しをうかがってきました

Q.最初に庄司さんがソムリエの資格を取ったきっかけを教えていただけますか?
もともとは学習塾で働いていたんです…予備校ですね。
遡ると中高となぜか演劇部、その流れで大学も演劇学科だったんですが、就職の際、たまたま学習塾を運営している企業がミュージカルも運営しているのを知って、演劇のプロデュースに携わりたくて入社したんです。ただ、新人は塾の教育事業に配属され、僕自身、付属高校出身だったため受験をしたことがなかったので…結局退職しました。

ちょうどその時に「やっぱり手に職かな」と思い、飲食の道を選んだんです。飲食のバイトもしたことがなく全くの未経験だったんですが、吉祥寺のレストランに飛び込みで雇ってもらいました。やっていくうちに、勉強しないといけないと思い始め、吉祥寺でシニアソムリエの方が勉強会を毎週日曜日に開いていたので、勉強会に通うようになって資格をとったんです。

実は一直線にワインをというわけではないんです。笑

Q.そのレストランからリーデル・ジャパンに入社されたんですか?
いいえ。レストランに勤めている際、ワインの輸入業者さんの紹介で、サン・テミリオンのトロット・ヴィエイユというプルミエ・グラン・クリュ・クラッセBに格付けされるトップクラスのワイナリーに約半年住み込みでワイナリーの仕事を体験させてもらいました。リーデルはその後ですね。

フランスから帰ってきて、仕事をさがしている時に、ヴィノテークさんの求人欄でたまたま「リーデル・ジャパン発足」という事で募集してました。募集している職種が「グラスを広げるセミナー担当」だったので、面白そうだなと思い入社したんです。

もともとはアンギャル(現・社長)が営業も販売もセミナーも全て1人で行っていたんです。当時はリーデル・ジャパンではなく、日本の総代理店である商社のオフィスに机を借りて、出向社員のような形で1人でリーデルを日本に広めるべく1人で活動していたんですが、2000年に「リーデル・ジャパン」が発足されると、彼が社長業に専念するために、それぞれの役割毎に人が入り、「リーデル・ジャパン」は4人でスタートしました。


Q.最近は国産ワインもブームになっていますが、甲州など、国産のぶどう品種に合うグラスはございますか?
公式なワークショップ(グラスを選ぶセッション)で甲州やマスカットベリーAなど、国際品種登録されたブドウ品種に限って言えば、ワークショップで選ばれた形はありません。

ただ、ソーヴィニヨン・ブラン用のグラスの推奨品種の中に、去年、「甲州」が追加されました。2010年、ゲオルグ・リーデルが来日した際に、甲州で23のワイナリーに集まっていただき、5種類のグラスで飲み比べをして、ソーヴィニヨン・ブラン用のグラスが甲州品種のキャラクターを最も伝えているという事で選ばれました。

Q.RIEDELグラスの中で、庄司さんがオススメする1脚があれば教えて下さい。
そうですね...ワインに合わせてグラスを選んでいただく事が前提なんですが、ピノ・ノワールが好きな人には、ピノ・ノワールグラスが…シャンパンであればシャンパングラスがリーデルの中で一番お気に入りのグラスになってくると思いますが、今、グラスの形を決めるワークショップが色んな広がりをみせているんです。

その中で、アルコール飲料以外にも取り入れられた最初の例がコカ・コーラ用のグラスです。これが今、僕の中でも興味を持っているグラスですね。

コカ・コーラ好きな僕としては、ビンでも缶でもストローでも美味しいのですが、このグラスの特徴は、他のリーデルグラスと同じく、飲み物本来のキャラクターを感じられるということ。香り、味わいが忠実にレシピを再現できたという事でこの形状になりました。ぜひ、一度お試しいただきたいグラスです。

Q.RIEDELがこれから取り組んでいきたいことはありますか?
リーデルは、飲み物の個性や生産者の想いを忠実に再現できるグラス作りを目指しているんですが、最近は、ワインのトレンドに合わせた新しい飲み方も取り入れています。

<ヴェリタス・シリーズ>だと、シラー、ピノ・ノワール、シャルドネは1種類ではなく、2種類、スタイルに合わせたグラスがラインナップされています。また、新しいシャンパングラスにはフルートグラスがないんです。最新シリーズには白ワイン用グラスのような大きさのグラスに、ボウルの底にスパークリングポイントが付けられたグラスが、シャンパーニュ用のグラスとしてラインナップされています。

リーデルがより香りや味を楽しむ、ワインを中心とした飲み物の楽しみを広げる道具としてのグラスづくりを色んな分野で行っていきたいと思います。

そして、リーデルジャパンとしては、日本ならではの飲み物ですね。日本ワインや「大吟醸グラス」にひきつづいて、「純米酒グラス」「スパークリング酒用グラス」など、ワインや日本ならではの特徴的な飲み物により関わっていければと、僕個人としては願っていますし、活動しているところです。

Q.庄司さんは普段はどういったシーンでワインを飲まれるんですか?
やはり友達が集まった時に飲む事が多いですね。もちろん1人でも飲みますが、1人で飲む時は自分の好みのワインを飲むんですが、人が集まった時は、「この人どんな味が好きかな?」「この人にぴったりのワインはどれだろう?」と想像しながら、ワインを選ぶ時間が楽しいですね。

特に1人で飲む時は、日本のワインを飲む事が多いです。今、開けているのは、長野の「五一ワイン 一升瓶」ですね。もちろん、ワイングラスも使いますけども、時には湯のみで飲んだり、暑い時は氷入れたりして飲んでます。

1人の時は好きなワインを気軽に飲むのが普段のスタイルで、ゲストを招く時の楽しみは「想像」ですね。「これ、すごい好き!」と言ってもらうのが喜びですね。相手に合わせて秘蔵ワインを開けたり、変わり種を開けたり…初めての時は別として、2回目以降に一緒に飲む時には、その人のワインの好みも少し分かりますから、それに併せてグラスとワインを用意するのが楽しみですね。

Q.普段使ってらっしゃるワイングッズを教えて下さい。
一番よく使うのは「ドロップストップ」ですね。仕事でも家でも、これがないと不安になるくらいです。セミナーの時はお客様の肩ごしにワインを注ぐことも多く、絶対にワインの雫をこぼしちゃいけないので、肌身離さず持っています。

お客様とコミュニケーションを取りながらワインを注ぐこともあるんですが、ドロップストップがあればワインの注ぎもスムーズですからね。また、自宅にはテーブルクロスをひいているんですが、ワインの雫をこぼすとシミになってしまうので、オンオフいつでも使っています。

また、マイクロファイバークロスも使います。このクロスを気に入っているところは、このサイズ感ですね。サイズが他のクロスよりも大きく拭きやすいので、このクロスを愛用しています。

もう1つ、グラスのケアアイテムを・・・スコッチブライト等で有名な3Mさんが開発したグラスクリーナーです。こちらはリーデルも開発に協力させていただきまして、グラスメーカーから見た正しいグラスの洗い方を実践しやすいスポンジとして、様々な意見を形にしたグラスクリーナーです。

グラスにとって加えたくない「ねじれ」という力を加えないよう開発されたので、ボウルの底や繊細な飲み口も軽い力で汚れが落ちるよう、表面はリボン状にカットされたマイクロファイバーを使用し、ある程度の長さと弾力性があります。

リーデル開発ではないんですが、グラスメーカーから見た、グラス洗浄時に「気を付けていただきたいポイント」を実践していただきやすいグラスクリーニングツールです。

今回紹介したアイテムは非常によく使いますし、グラスの寿命を延ばし、ワインを楽しんでいただくには、非常に必要な道具ですね。

Q.最後にワインを楽しく飲むために心がけている事やこだわりがありましたら教えて下さい。
ワイン選びとか、ワインの保存や温度なども含めて、やっぱり「準備」ですね。

ワインのある場所では、自分自身も肩の力を抜いて楽しめるように、それまでの準備はこだわりをもって行うようにしています。”料理”や”グラス”もそうですし、また”ワインについて知る”という事もそうですね。出来るだけそのワインを飲む瞬間を楽しめるように、準備をしっかりとしています。

リーデル・ワインブティック青山店店内


リーデル・ワイン・ブティック 青山本店
〒107-0062
東京都港区南青山1-1-1
青山ツインタワー東館1F
TEL:03-3404-4456
OPPEN:【平日】11:00~20:00
     【土・祝】10:00~18:00
CLOSE:日曜・年末年始
http://www.riedel.co.jp/


家ワイン編集部 家ワイン編集部です。家ワインレシピ、家ワイン通信などを、ワインライフが楽しくなるような情報やコラムをお届けしていきます。 記事一覧 / プロフィール
Contents

関連コラム

ソーシャル

  • follow us in feedly
Page Top
飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁止されております。