本日は、イタリアはヴェネト州のワイナリー「スアヴィア」が造る「レ・リーヴェ」という甘口ワインをご紹介します。

Suavia Le Rive(スアヴィア レ・リーヴェ)
生産者:Suavia (スアヴィア)
生産国:イタリア ヴェネト州
タイプ:白ワイン
品種:Garganega (ガルガーネガ)
ヴェネト州の白ワインで有名ワインといえばソアヴェです。ワイナリー名の「スアヴィア」はソアヴェの昔の呼び名で、ワイナリーを所有するテッサーリ家は、19世紀からこの地でブドウ栽培をしている歴史ある一族です。

出典:https://www.thewinebowgroup.com/
そして、ソアヴェに使われるブドウ品種が「ガルガーネガ」です。ソアヴェはフレッシュな辛口ワインとして世界中で人気がありますが、実は甘口ワインもあります。
「レチョート・ディ・ソアヴェ」というワインが甘口ワインで、これは収穫したブドウを陰干しして水分を飛ばし※(注1)、その凝縮したブドウで作った甘口ワイン。レーズンの様な風味が特徴です。
※注1:ブドウを陰干しして水分を飛ばす工程を「レチョート」と言います。
しかし、今回ご紹介するワインは、レチョートのブドウではなく、遅摘みのブドウで造っています。実がなった状態で十二分に糖度が上がってから収穫したブドウで造るので、レチョートにはないフレッシュな甘さが特徴です。

このワインは樹齢85年のブドウが植わる「レ・リーヴェ」畑のブドウのみを使用し、良い年にしか造られないとても希少価値の高い一本です。
色合いは落ち着きのあるゴールド。ガルガーネガを使ったワインで、このような色合いのワインは初めて見たかもしれません。
香りはとても華やか。マーマレード、桃やグレープフルーツのコンポート、カリンなどの完熟したフルーツの要素に、ヨード香や濡れた石のミネラル感が重なってとても多層的です。
味わいとはとてもリッチです。レイト・ハーヴェストならではの過熟したブドウの風味と甘さに、金柑のようなほろ苦さの絶妙なバランスがあります。
甘口は敬遠される方が多いのですが、ぜひ飲んでいただきたい1本です。これから寒くなる季節。煮物などには絶妙の相性を見せてくれるこのワインを、この機会に是非お試しください。