「AZ Finom」さんに行ってきました~男のワイン飯vol.21~


2月の赤ワイン「チャペルヒル・ピノ・ノワール」× 男のワイン飯「マグロの赤ワイン漬けレアステーキ」

ハンガリーと言えば、やはり綺麗な町並みを想像する。ブタペストに流れるドナウ河の向こうにそびえるブダの王宮、マチャーシュ協会や砦、夜には街を灯すライトが幻想的な風景を作り、日本人の私にはどこか映画や物語の世界。

今回、2月にお届けする赤ワイン「チャペルヒル・ピノ・ノワール」はハンガリーのバラトンボグラーワイナリーのブランド。

ハンガリーのワインというとTOKAIの貴腐ワインがパッと思いつくが、正直、それ以外の情報をあまり思いつかない。葡萄品種はどんなものが主流で、どれぐらいワイナリーがあり、どれぐらいワインが生産されているかも、中々想像出来る人は少ないんではないだろうか。

今回の「男のワイン飯」は折角の機会なので、少しハンガリーのことを知ってみようではないかと思い、日本でハンガリーレストランと言えば「AZ Finom」さんにお願いをしに行って来た。

ハンガリーワインが珍しければ、ハンガリー料理も珍しいんではないだろうか。

普段、ご飯を食べに行くって話になったときに、フランス料理やイタリア料理などをすぐに思いつくことはするけども、中々ハンガリー料理を食べに行こうよということもない。

ドアを開けば、楽しさがわかる。もしかしたら、これを機にどっぷりとハンガリーワインにはまるかもしれない。いざ、「AZ Finom」へ。


原宿と青山の間ぐらいにあるハンガリーレストラン「AZ Finom」。

店内はとても高級感あるシックにまとめられ、とても落ち着いた雰囲気が心地いい。

ハンガリー大使館から依頼を受けて、作られたレストランだけあって、ハンガリーのトラディショナルな料理を堪能することが出来る。

パスタのようだが、生クリームのコクがあり、ムニュムニュと柔らかい食感が美味しいガルシュカ。

伝統的なスープ「グヤーシュスープ」はハンガリーのスパイス「パプリカ」をふんだんに使い、ジャガイモと玉ねぎの甘みが良く出ていて、体に優しい味。

異国の味だけど、どこか懐かしさを感じる豚とザウアークラウトの煮込み。

そして、秀逸なのは冷製の桃スープ。ハンガリーと言えばのスープということで、トロッとした食感と甘過ぎない桃の甘みがとても美味しく、この味新発見。

どの料理もハンガリー人のシェフが作り、ハンガリーの味をいかんなく楽しめる。
未知なる国だからこそ、そこで体験できることも新しく、フランス料理やイタリア料理などのメジャーな外食とは違った楽しみ方が出来るんではないだろうか。


ワインももちろん全てハンガリー産のものが揃えられている。
それもそのはずで、「AZ Finom」のグループ会社でハンガリー産のワインの輸入・卸しもやっており、お店にはハンガリーのテーブルワインから上質なワインを味わうことができる。

現地にてテイスティングを重ねてきたマダムにお伺いすれば、好みや料理にあわせたハンガリーのワインを教えてもらうことができるのも嬉しい。


ハンガリーの最高級レストラン「グンデル」の代理店でもある「AZ Finom」。
グンデルでも創業当時から使われているテーブルウェアZsolnay・ポンバドールで料理は彩られることはもちろん、店内にも飾られている。
その他、エントランスにはハンガリーの名産が並び、お店全体でハンガリーを楽しむことが出来る。


家ワイン(以下、家):「今日はよろしくお願いいたします。」

AZ Finom(以下、A):「こちらこそ、宜しくお願いします。」

家:「素敵なお店ですね。以前より一度伺ってみたいと思っておりました。」

A:「ありがとうございます。」

家:「正直な話、ハンガリーのことにあまり詳しくなく、今日は色々とお伺いさせてもらうかもしれないのですが、どうぞ宜しくお願いいたします。」

A:「いえいえ、そうですよね。中々、ハンガリーの料理とかワインって、触れ合う機会がないですよね。ここAZ Finomはそういったこともあり、大使館から依頼があって作ったお店なんです。これを機会に少しでもハンガリーに興味を持ってくれたら嬉しいです。」

家:「今回はハンガリーのワインを会員の皆様にお届けすることになり、私どもとしても、このワインを入口として、皆さんがハンガリーのワインの楽しさを知ってもらえればなと思っています。」

A:「承知いたしました。それで、まずはこちらのワインをテイスティングさせてもらえば良いんですよね?実はビンテージは違いますが、以前にこのワインもテイスティングさせてもらっております。」

家:「そうなんですね。もしかしたらと思っておりましたが、流石ですね。」

A:「このお店もそうなんですが、他でもハンガリーのワインを輸入してることもあって、ハンガリーのワインは数えられないぐらいテイスティングしてきましたので、その中でこのワインもテイスティングさせていただきました。ただ、随分前のことなので、改めて試飲させていただきますね。」

家:「ありがとうございます。それでは宜しくお願いいたします。」

テイスティング中の東氏

A:「ここのワイナリーさんのものは大体全てのブランドを試飲させていただいたことがあるんですよ。」

家:「そうなんですね。ワインを輸入されてからどれぐらい経たれてるんでしょうか?」

A:「約10年ぐらいですかね。それこそ毎年のように現地を訪れて、色んなワインをテイスティングしてきました。」

家:「なるほどですね。それでは改めてという形になってしまいますが、このワインはどうでしょう?」

A:「まず、このワインは軽やかで飲みやすいですね。あまり赤ワインが得意ではない方でもエントリーワインとしてマッチすると思います。」

家:「口当たりが柔らかいですよね。」

A:「そうですね。個人的にはピノノワールのエレガントな香りをもう少し開かせるためにデキャンタージュをしてもらうとより楽しめると思います。違いが分かると思いますので、少し待ってみましょうか。」

ワインをデキャンタに入れ、少し空気をくぐらせ、時間をおく。
待っている間、ハンガリーのワイン情報を少し聞いてみた。

家:「ハンガリーのワインですが、他の国に比べて、総じて何か特長とかがあったりしますでしょうか?」

A:「ハンガリーの土壌はミネラルが本当に豊富なんですね。ミネラルウォーター自体が微発砲で少し味があるぐらいなんです。なので、ワインもミネラルを感じられるものが比較的多いですね。」

家:「全く知りませんでした。日本国内でハンガリーのワインの流通量は他の国に比べて少ないですよね。」

A:「そうなんですよね。元々共産国であるとか、輸送料金が他の国からに比べると高いとか、諸々理由はあると思うのですが、実はハンガリーのワイン自体の歴史はフランスよりも古いんです。そういうところも以外と世間には知れ渡っていないので、もっと知ってもらえるようにしたいなとは思っています。」

家:「確かに一般的には知られていない情報ですよね。」

A:「歴史が古いということはそれだけ研究にも時間を費やしてきているということなので、世界的になコンペでも良い評価を受けているハンガリーワインがたくさんあるんですよ。」

家:「そういう上質なワインを探して輸入されていらっしゃるということですよね。」

A:「そうですね。現地にパートナーもいて、毎年、味の良いワインを輸入できるように努力しています。このレストランでも楽しんでいただいてますし、他のレストランにも卸させていただいています。」

家:「そうすると、ここに来て、気に入ったワインがあったら、そのまま購入できるということですかね?」

A:「そうですね、正確にはグループ会社から購入していただくことが可能です。気に入ったワインを飲むためにお食事にいらっしゃる方もいます。」

家:「それはワインを好きな方からすると嬉しいですね。デキャンタもそろそろ良いですかね?」

A:「いいですね。少し香りをかいでみてください。角がとれたというか、香り自体がより出て来たと思います。」

家:「あ、全然違いますね。葡萄自体の香りが前に出て来たので、全体に華やかになった気がします。」

A:「そうですよね。ピノノワールらしさをより感じていただけるかと思います。あとはこれとマリアージュできるお家のレシピを考えるっていうことですよね。」

家:「そうです。折角なので、ハンガリーの料理をベースに考えていただけると嬉しいです。」

A:「まず、このワインだと牛肉などの赤いお肉よりだと重すぎるので、鶏肉や豚肉などを合わせた方が良いと思いますね。それで、シェフと相談したのですが、ハンガリーではサワークリームを日常でよく使うんですね。鶏肉だとさっぱりしすぎるので、サワークリームを使ったソースでコクを出せる料理にしたらどうかと思っています。」

家:「ハンガリーでは、サワークリームを多く使うんですね。カロリーも結構ありそうですね。」

A:「今回、男のワイン飯ということで、ボリュームもしっかりあって良いかなと思うのですが、どうでしょう?あと、一緒にハンガリーの家庭料理でルスティというハッシュドポテトがあるんで、それと鶏肉をサンドしながらワインにあわせていこうと思っています。」

家:「ルスティですか?初めて聞きました。普通のハッシュドポテトと違うんでしょうか?」

A:「ここにもサワークリームが入っています。軽めの赤ワインと言えど、赤ワインなので、鶏のソテーだけでは料理が軽すぎてしまうんですね。なので、バランスをとるためと味の広がりを作るためにルスティとサワークリームのソースをあわせたら良いんではないかと思っています。」

家:「了解いたしました。食べたことがないので楽しみです。その料理でお願いします。」


予想よりもボリュームあるルスティとチキンソテー。
これは男子が好きなメニューに間違いない。

家:「スゴいですね。これはチキンとルスティを一緒に食べるんでしょうか?」
A:「一緒でも良いですし、バラバラで食べても良いです。両方ともソースを絡めて、食べてみてください。」

豪快にナイフを入れて、折角なんで、まずは一緒に食べてみる。

家:「あ、これは思ったよりはサワークリームの味が強くないですね。チキンの香ばしい味もしっかり感じられて、サワークリームがまろやかな風味を出してくれてます。ルスティはまず食感がいいですね。美味しいです。」

A:「ありがとうございます。サワークリームはコクを出してくれますし、全体をまろやかにしてくれます。是非、そのままワインを飲んでみてください。」

食べ終わってないうちから、赤ワインを飲みたい意識にかられる。
味は違うがチーズを食べながら、飲んでいる感じに似ているかもしれない。

家:「あ〜、いいですね〜。もうワインの楽しみ方がここにある感じがします。口の中の油分を赤ワインが流し込んでくれて、最後にタンニンの渋みが感じられる。サワークリームがよくきいていますね。まろやかな味わいがワインにいいアプローチをかけてくれています。」

A:「わかります。楽しいですよね。このワインはお友達と楽しくワイワイと飲むと楽しいと思います。そういう時間を考えて、このレシピにしたところもあります。」

家:「そうなんですね。ルスティだけでもいけますね。スパイスがしっかりしているんですが、これまたサワークリームがまろやかに包んでいるんで、よくこのワインにあいます。これはハンガリーでいう伝統的な料理なんですか?」

A:「ルスティはいわゆるレストランで食べるような料理というよりは、一般のご家庭で食べる昔ながらの料理ですね。なので、使う食材もどこでも簡単で安く手に入るものばかりです。もしサワークリームが手に入らないようでしたら、ヨーグルトで代用も可能です。」

家:「なるほどですね。でも、やはりサワークリームの方がコクはありますよね?」

A:「そうですね。やはり比べると物足りなく感じると思います。コクの部分ではサワークリームの方が圧倒的にありますから。」

サワークリームがこんなに赤ワインにあわせられるものだとは自分的にも新発見。
そしてハンガリーワインにはハンガリー料理をあわせることがやはり一番でしょう。
ワインとワイン飯、まだまだ世界は広い。

家:「今回はレシピだけではなく、ハンガリーのことを色々お聞きさせてもらい、ありがとうございました。このワインから、ハンガリーのワインにつながってもらえたらなと思っています。」

A:「こちらこそ、ありがとうございました。ハンガリーのことを少しでも知ってもらえれば嬉しいですし、是非、皆さんにハンガリーのワインの美味しさを知っていただければと思います。」

家:「そうですね。ハンガリーのことに少し興味もっていただいた方はまずAZ Finomへ来てもらって、料理を食べて、ワインを飲みながら、文化を知ってもらえればと。」

A:「是非、皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。」


ワインを通じて、新しい国の文化を知る。

これもワインの楽しみ方の一つの側面で、酒は友を作り、文化を語る。といったところでしょうか。

2月にお届けする赤ワイン「チャペルヒル・ピノ・ノワール」はAZ Finomの東さんがおっしゃるとおり、エントリーワインとして優秀で、友人たちや家族とワイワイ飲むには持ってこいの一本。

デキャンタージュ、もしくは抜栓して少し空気にふれさせることで花が開くので、パーティ前にあけて、ポテンシャルを高めましょう。ぐっと美味しくなるので、オススメです。

今回の「男のワイン飯」、その名の通りのボリューミーな料理ですが、レシピも家庭料理ならではの簡単さ。

来月の「男のワイン飯」もお楽しみに。

今回、レシピをいただきました
「AZ Finom」

原宿と外苑前の間ぐらいに位置するハンガリーレストラン。
ハンガリー政府より伝統的なハンガリー料理を広める為に正式に依頼されたお店で、ブタペストで最高のレストランと言われる「グンデル」の代理店でもある。店内はシックにまとめられ、落ち着いた雰囲気で食事を楽しめる。勿論、ワインはハンガリー産で、全てテイスティングの上、上質なものを揃えている。
トラディショナルなハンガリー料理を是非味わってみてください。

ハンガリーレストラン「AZ Finom」
TEL : 03-5913-8073
住所 : 東京都渋谷区神宮前2-19-5 AZUMAビルB1F
→ 東京メトロ銀座線「外苑前駅」徒歩10分
→ JR山手線「原宿駅」徒歩10分
営業時間 :
Lunch 12:00~(L.O. 13:30)
Dinner 18:00~(L.O. 21:30)
定休日 : 日曜日・祝日
WEB: http://zsolnay.az-group.net/

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