生牡蠣にはシャブリってやっぱり本当なんでしょうか?

ちょうど今、岩牡蠣が旬を迎えているので、新鮮な海の幸をワインと味わっている方もいらっしゃるかもしれません。やっぱり牡蠣に合わせるワインといえば、「シャブリ」ではないでしょうか?

ただし、「生牡蠣=シャブリ」と、もはや記号のように一人歩きしている感も少々否めません。実際のところ、シャブリとはどのようなワインなのかが、あまり知られていないような気がします。

そこで今回は、そもそも「シャブリ」とはどんなワインなのか?そして、なぜ生牡蠣に合うのか?本当に合うのか?など、シャブリについてご紹介いたします。

シャブリはどんなワイン?

シャブリの産地はフランスのブルゴーニュ地方です。その最北端にあるシャブリ地区で造られるシャルドネ種の白ワインのことを、「シャブリ」と呼んでいます。シャンパンの産地であるシャンパーニュ地方に近いところにあるので、シャブリが良質な白ワインの産地であることが伺えるでしょう。

冷涼な産地から生み出される酸味の高さはシャブリの特徴の1つですが、もうひとつ味わいに大きな特徴があります。キンメリジャンと呼ばれる石灰質の土壌が生み出す味わいです。

太古の昔、海であったシャブリ地区。その土壌には牡蠣など貝殻や生物の化石が豊富に含まれていて、そのミネラル分を養分としてブドウが吸い上げるため、「ミネラル感」という味わいが生まれます。このミネラル感がシャブリを象徴する特徴です。

ミネラル感は一般的に硬水のようであると表現されますが、私の個人的な感覚では水出しの昆布出汁の舌触りに近いと感じます。普段から和食に親しむ日本人の私たちは、ミネラリーなシャブリの奥深さを味わう舌をもともと持ち合わせているのかもしれませんね。

シャブリはなぜ生牡蠣に合うのか?

出典:http://heiamat.no/

ワインと料理のマリアージュには以下のような考え方があります。

・それぞれの風味に共通点があるものを選ぶ

・ワインを調味料の一部としてとらえる

シャブリには前述のミネラル感がありますから、生牡蠣との相性は確かです。

また、豊富な酸味のシャブリは生牡蠣に添えるレモンのように合わせることができ、マリアージュの条件を充分満たしています。

そしてもうひとつ、豊富な酸味には殺菌作用があるので、「食あたり防止」という効果もあります。実は、美味しさのためだけではない、切実な理由もあったりするんです。

シャブリが生牡蠣に合わないという意見も?

食べ物には好みがありますから、シャブリと生牡蠣が合わないと感じる方ももちろんいらっしゃるでしょう。また、必ずしも相性が良いとは言えない理由が、こんなところにもあるようです。ソムリエの田崎真也さんが著書「ワイン生活」でこのように述べています。

“昔のシャブリはリンゴ酸がフレッシュなまま残っていたため、酸味が強く生牡蠣とよく合っていた。しかし今のシャブリは温度コントロールによりフレッシュな酸をまろやかな酸に変えるマロラクティック発酵を行っているところが多くなってきたため、生牡蠣に合うとは一概にはいえない。” (一部抜粋、要約)

このように、ワイン技術の進歩により「現在のシャブリ」に必ずしも生牡蠣が合うとは言えないようです。また、酸のまろやかなシャブリにもミネラル感は健在でしょうから、全く合わなくなったわけでもありません。

ただ、「レモン代わり」に向かないシャブリもあるという事を、知っておいてもいいかもしれませんね。

おわりに

シャブリはカキのみならず、他の海の味覚との相性も抜群です。海沿いのキャンプ場でバーベキューをするなら、シャブリは最高の1本かもしれません。ぜひ、海の香りとのマリアージュを楽しんでみて下さい。

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もっと、主体的にワインを選びたい…。私は常々そう思っていますし、多くの人が同じ思いを抱いているのではないでしょうか。家飲みライフがより楽しくなるようなコラムをお届けしたいと思っています。

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