ひょうたんのような、巾着袋のような形をした黄色いチーズ...販売されている真空パックの外側から触るとスモークチーズのような弾力があります。 私も初めて見た時は「これは一体なんだろう?」と思いました。最近はスーパーでもよく見かけるようになりましたが、皆さんはこのチーズを食べたことがありますか?
今回はこのひょうたんの形をした「カチョカヴァッロ」というハードタイプのチーズについてご紹介します。
原産はイタリア
「カチョ」はチーズ、「カヴァッロ」は馬の意。2個1組で葦の葉でくくり、馬にまたがるように左右に吊るして熟成させたことから付いた名前と言われています。この「カチョカヴァッロ」は、南イタリアを中心に牛乳を原料として作られています。
モッツアレラチーズと同様、パスタフィラータ製法といって、カード(原料のミルクに乳酸菌やレンネットなど凝乳作用のあるものを添加してできたプリン状の固まり。)を熱湯の中で練り上げ、繊維状の組織を作り、成形します。
そして、3〜4週間ほど冷蔵室で乾燥熟成させることで、最初は真っ白だったチーズが淡黄色へと変化します。クセはなく、若いうちはミルクの甘さがあり、熟成が進むにつれて、塩味の効いた深いコクが味わえます。
美味しい食べ方
そのままでも食べる事ができますが、加熱するのが一般的です。厚めに(約1cm)スライスして、テフロンのフライパンやホットプレートに油をひかずにのせ、弱火で焼きます。 焼き始めてしばらくすると、じゅわ〜っとチーズから油分が出て、芳ばしい香りがしてきたら裏返し、両面に少し焦げ目ができるまで焼いて出来上がり。塩コショウと、お好みでオリーブオイルを垂らしていただきます。
焼いている間にチーズが流れ出ることがあるので、軽く表面に小麦粉をはたいてから焼くときれいに焼き上がります。もちもちとした食感と、噛み締めるたびに甘いミルクの旨みが口の中いっぱいにひろがります。
茹でたジャガイモやトーストに乗せても美味しいですが、私はこの焼いたチーズをステーキのようにそのままいただくのが好みです。
まとめ
最近は、国内でも多くのチーズメーカーがカチョカヴァッロを造っていますが、それらは100g前後と、非常に小ぶりなものが多いようです。
元祖イタリアのカチョカヴァッロはひとつ2キロほどあるので、国産の小さなカチョカヴァッロは厳密にはイタリアのカチョカヴァッロを模したものということになります。
とは言え、食べきりサイズで500円位から購入できるのは嬉しいですね。是非お試し下さい。一度食べるとやみつきになる美味しさです。