憧れの「ブリー三兄弟」!1000年以上歴史ある人気のブリーチーズとは?

チーズ売り場に必ずあると言っても過言ではないブリーチーズは、大きな円盤形の白カビチーズが放射状にカットされて売られているのをよく見かけます。

クセがなく、日本人の嗜好にもマッチするブリーチーズは、人気のナチュラルチーズですが、実は見た目は同じように見えても種類があり、食べ比べてみると風味に随分違いがあります。

今回は「ブリー三兄弟」とも言われる代表的なブリーチーズをご紹介致します。

ブリーチーズとは

ブリーチーズとは、フランス・パリ郊外の東部にある」ブリー地方で1000年以上前から造られている白カビチーズのこと」です。ブリー地方のほとんどの町や村では、様々な大きさのブリーチーズを造っています。

日本では白カビチーズと言えば「カマンベール」を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、ブリーチーズの方が歴史は古く、ブリーチーズの製法がノルマンディー地方のカマンベール村に伝わってカマンベールが造られたとも言われています。

数あるブリーチーズの中で、「ブリー・ド・モー」と「ブリー・ド・ムラン」の2種類がA.O.C.(※)を取得しています。

※フランスの原産地名称統制の略。優れた農産物の保護制度で、認可を受けるのには非常に厳しい審査をパスしなければなりません。

ブリー三兄弟

モー村で造られる「ブリー・ド・モー」とムラン村で造られる「ブリー・ド・ムラン」、そしてA.O.C.認可外ですがブリーの仲間「クロミエ」の3つが「ブリー三兄弟」と言われています。チーズのサイズもこの順番で大・中・小となります。

Brie de Meaux 「ブリー・ド・モー」

「チーズの王様」や「チーズでできたお菓子」と賞されるほど評価の高いチーズです。

このチーズに関する逸話は数多く残されていますが、中でもフランス革命でルイ16世が国外逃亡をはかった時、側近達が先を急ぐようせかしたにもかかわらず、食いしん坊の王が「ブリー・ド・モー」と赤ワインを堪能したために捕らえられた、というエピソードは有名です。

直径が約35センチ、重さは約2.5キロと、白カビチーズとしては極めて大きいチーズ。熟成すると中身はとろりとなり、風味には気品があります。赤ワインとの相性は格別です。

Brie de Melun「ブリー・ド・ムラン」

直径約24センチ、重さ約1.5キロで「ブリー・ド・モー」より小型。外皮の白カビには茶褐色の凹凸模様も見られます。味わいは白カビチーズにしては個性が強く、中身はねっとりしていて匂いも独特です。

Coulommiers「クロミエ」

クロミエとはブリー地方の町の名前。直径約13センチ、重さは約500g。厚みが3センチほどあるので、中身はたっぷりあります。表皮の白カビはうっすらとしていますが、熟成すると風味は強くなり濃厚な味わいになります。

まとめ

パッケージに「Brie(ブリー)」とだけ書かれてあるものは、A.O.C.認可外のブリーチーズとなりますが、初めて食べるならまずはこちらをおすすめします。白カビの層が厚く、食べやすくてクリーミィな味わいです。

食べ慣れた方なら、「ブリー・ド・モー」を探してみてはいかがでしょう? また、ブリーチーズは比較的少量のポーションでカット販売されていることが多いので、ブリーチーズを2種類買って食べ比べてみるのも面白いですよ。是非お試し下さい。

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ブリー・ド・モー AOP ビオ 約200g(タイプ:白カビ / 産地:フランス / 乳種:牛・無殺菌乳)
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ワインコーディネーター/ワインライター。
フランス留学後、ワイン専門店勤務を経て、ワインコーディネーターに。
飲み頃や旬を大切にワインとチーズの魅力を伝えるサロン「Wine Salon d’Ourse」主宰。飲食店や食のイベントプロデュースの他、ライターとしてワインやチーズに関する情報も発信している。
J.S.A.ソムリエ / C.P.A.チーズプロフェッショナル

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