ワインには使用されているブドウの収穫年が書かれていることがありますよね。これをヴィンテージと言いますが、その年数が若いものと古いものとでは大きな違いがあります。
ちなみに「若いもの」は収穫年数が近年のワイン、「古いもの」は収穫年数が古い、熟成されたワインを指します。
今回は、そんな「若いワイン」と「熟成したワイン」の大きな違いについてご紹介します。
グラスに入れたときの色が違う
赤ワインの場合、若いワインはグラスに入れたときの色調が紫がかっています。紫がかっている色調から「ルビー」→「オレンジがかっている」→「ガーネット」→「レンガ色」→「マホガニー」→「黒み」を帯びている、と熟成すると色調も変化してきます。
白ワインの場合は、「グリーンがかった」→「イエロー」→「黄金色」→「トパーズ」→「アンバー(琥珀色)」と変化していきます。
色の違いは赤ワインのほうがわかりやすいですが、白い背景でじっくり観察してみると微細な違いも見て取れます。
濁っているかそうでないか
濁っているかどうかを「清澄度」と言いますが、澄んでいる場合はワインが若く、熟成するにつれて濁りが発生します。
しかし、ワインを瓶内熟成させると、ワインの結晶化したものが沈殿します。これを澱と呼びますが、澱のあるワインの場合は飲む1週間ほど前にボトルを立てておかないと濁ってしまうことがあるので、その見極めが必要です。
味わいの違いは肉厚さ
一般的にはタンニンが多いボルドーワインは熟成が必要だと言われています。これを若いときに開けてしまった場合は、薄っぺらくタンニンも舌にざらついたり石灰を口に入れてしまったときのような歯がゆさがあります。
しかし、熟成され“飲み頃”になった時期に飲んだ場合は、ふくよかで様々なニュアンスを感じられるワインへと変身しています。
一方で、若飲み用につくられたワインの場合は、若くてスリムなときに飲んだほうがフルーティな味わいを楽しむことができます。このタイプのワインを何年も置いておいたところで美味しくなることはなく、ボルドーの熟成させたワインのように重厚さやうっとりとした味にはなることもありません。
まとめ
「ワインの適正年齢はどう見分ければいいの?」と思う方もいらっしゃると思います。
まず、新酒(ヌーヴォー)と呼ばれるワインについては、若いうちに飲むべきです。また、スーパーやコンビニなどで購入したテーブルワインも、すぐに飲んでしまっていいでしょう。
それ以外の専門店で購入したワインは、どのくらいで飲み頃が訪れるのかお店のスタッフに聞いてみると、ちょうど良い時期を教えてくれます。 古いワインだから有り難い、若いワインだから飲み頃ではないというわけではありませんが、それぞれのワインの年齢を意識しつつワインと向き合ってみるという飲み方もおもしろいかもしれませんね。