第2回【外国語を学ぶと「チーズ」が分かる】講座 ~スペイン・オランダ 編~

前回のフランス・イタリア編に続き、今回はスペイン・オランダ編です! 

私がヨーロッパからチーズを輸入する際に使っている言語は、主に英語です。しかし、ワインやチーズの名前はヨーロッパの言語がそのまま使われていることが多く、仕事をはじめてすぐの頃はイメージが入ってきませんでした。私たち日本人が「卵かけご飯」と聞いてすぐにイメージができるのは、「卵」、「かける」、「ご飯」という単語を理解しているからなんですね!

それでは、チーズ世界への理解がさらに深まる外国語講座、スペイン・オランダ編のスタートです。

スペイン語編

オラ!まずはスペイン語でチーズを意味するqueso(ケッソ)からスタートしながら、情熱的なスペインチーズを知るときには欠かせない、スペイン語を学んでみましょう!隣国のポルトガルチーズについても軽く言及します。

まずは動物を表す単語から覚えてみましょう。これだけで豊かなイメージが湧くようになりますよ。スペインチーズはマンチェゴ チーズをはじめ、羊チーズなどが日本にたくさん輸入されていますね。

牛乳 vaca(バカ)
山羊 cabra(カブラ)
羊 oveja(オベハ)
水牛 bufalo(ビーファロ) 

羊や山羊にクローズアップしてみましょう!今から挙げるチーズ名は動物の細かい品種まで言及されています。場所だけでなく、品種も違えば風味も違ってくる、この細かい違いもチーズの楽しみの1つです。ラチャ種やカランサナ種は聞いたことがない人が多くても、羊毛で有名なメリノ種のチーズもありますよ。

Queso Manchego(ケソ マンチェゴ)

スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャ州の羊のDOPチーズで有名なマンチェゴは「マンチェガ種」の羊のみ許されます。

Queso Majorero(ケソ マホレロ)

スペインのカナリア諸島のDOPチーズ「マホレロ」は山羊の種類の名前です。

Terrincho(テリンチョ)

ポルトガル北東部のDOPチーズも「テリンチョ」は名前そのものが羊の種類です!

チーズのラベルには熟成を示す用語がのっていることも多いです。チーズ屋さんでスペインチーズを買う際や、スペイン旅行時の参考にしてみてください。

1週間熟成 fresco(フレスコ)
~6週間熟成 semi curado(セミ・クラード)
~13週間熟成 curado(クラード)
3ヶ月以上熟成 viejo(ビエホ)

クラードはそのままチーズの名称にも使われていますね。                 

ローズマリー romero(ロメロ)
灰 ceniza(セニサ)
オッパイ(通称) Tetilla(テティージャ)
尖ったオッパイ(通称) San Simon(サン・シモン)

※上記2つの(通称)は直訳ではないですが、スペインチーズで有名な釣り鐘型チーズの名称はよく出てきます。San Simon da Costaは樺の木の1種、アベドゥールでスモークしたサン・シモンも有名なので一緒に覚えることおススメします。

その他、知っていると便利なワード

助詞などは目立たないワードですが、助詞の後にくる原料や作られた地名などの目印になり、スペインの実際の場所や原材料を想像しながら頂くことができるようになりますよ!

~(地名や材料などがきます)の al、de、da~ (アル、デ、ダ)

スペイン語のチーズ講座の締めくくりはこちら。「Manchego al Romero」。もう皆さんは意味が分かりますね?「マンチェゴ、~の、ローズマリー」、スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャ州の羊のチーズ(マンチェゴ)をローズマリーで覆って熟成させたチーズです!ハーブを取り入れたチーズは新たな香りの楽しみ方ができそうですね。ちなみにお隣の国ポルトガル語でチーズはqueijo(ケイジョ)でスペイン語と似ています。

オランダ語編

ホイ!続いてオランダチーズに使われる言葉を見ていきましょう。実際にオランダのオーガニック牧場に訪問したときは豊かな自然に驚き、街にあふれるチーズの量にも驚きました。まずチーズを意味する言葉はkaas(カース)です。 

オランダといえばゴーダのチーズ市でも有名な、ゴーダチーズがまず浮かびますね!牛乳が多いですが、山羊のゴーダもとっても美味しいですよ。

牛乳 koe(クー)
山羊 geit(ヘイト)
羊 schaap(スカープ)
水牛 buffalo(ブッファロ)

オランダチーズは地名がそのままチーズの名称になっていることも多いので、押さえておきたい3つを紹介します。DOPでもあるゴーダは有名ですが、オランダ中部にあるエダムチーズも周りが赤いワックスが象徴的な愛されているチーズです。ライデンチーズはクミンシード入りの変わり種。ライデンにはオランダで最も歴史の長いライデン大学もありますね!

ゴーダ Gouda(ゴーダ)
エダム Edam(エダム)
ライデン Leyden(ライデン)

状態や様子を表す言葉を知ると、食べる前から触感や味わいなどが想像できてワクワクしますね!オランダでは熟成期間によって言葉の表現が変化します。熟成に関する言葉を知っていたらチーズ通といえます。

rijpt vier maanden(熟成期間は4ヶ月くらい)など具体的な期間を記す場合もありますが、下記の表現はオランダでは誰もが使います。長期熟成を意味する「アウデカース」を店名にした大阪にある日本では珍しいオランダ料理専門店もおススメです。

若い熟成チーズ jongbelegen kaas(ヨングベレーヘン カース)
4ヶ月ほど熟成したチーズ belegen kaas(ベレーヘン カース)
7ヶ月ほど熟成したチーズ extra belegen kaas(エクストラベレーヘン カース)
9ヶ月ほど熟成したチーズ oude kaas(アウデ カース)
1、2年ほど熟成したチーズbrokkel kaas(ブロッケロ カース)

チーズショップ『kaas boer(カースブール)』

チーズ大国のオランダ語の締めくくりに、オランダのチーズ屋さん『kaas boer(カースブール)』を覚えておきましょう!オランダ旅行の際にはぜひ訪れてみてください。オランダチーズが鎖国時代から日本で愛され続けてきた理由を実感できることでしょう。

スペインやオランダではフレッシュやハードというような大きなくくりではなく、実際のチーズの熟成期間に応じた名称が存在することが印象的ですね!チーズの魅力的な世界にこれからも皆さんを引き込んでいきますよ。次回はさらにマニアックになる可能性があります!お楽しみに!

岐阜出身。2013年在学中にGnR代表に就任。2015年慶応義塾大学・理工学部卒。学生時代、オランダから来たベジタリアンの留学生Miekeと出会い、彼女の実家のオーガニック牧場のチーズ輸入をスタート。

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