はじめに
ワインのテイスティングにおいて最も楽しい瞬間は、ワインの香りを嗅ぐ時と言ってもいいほど、ワインにとって「香り」は重要な要素です。
ワインにどんな香りがあるのかをチェックすることで、外観から予想されたワインの特徴をハッキリとさせることができます。また、ワインの香りにはアロマテラピーでも使われるリラックス効果のある成分も含まれているので、ワインを飲むことで、実は心も癒されています。
今回は、初心者の方でもわかる「ワインの香りを表現する方法」を簡単にご紹介します。
ワインの香りの嗅ぎ方
まずはグラスにワインを注いだあと、まわさずに1秒間ワインの香りを嗅いで下さい。このときの香りがそのワインの第一印象となりますので、覚えておきましょう。
次にグラスを回したあと、どんな香りがあるのか細かくチェックしていきます。
ワインの香りを表現する時は「◯◯のような香り」と、何かに例えて表現するのがポイントです。その時はできるだけ具体的に答えて下さい。たとえば、「果物の香り」ではなく「イチゴの香り」と、香りの細かい情報を具体的に表現して下さい。
それでは、口に含んで、香りを表現してみましょう。 ちなみに、ワインの香りの表現は以下のようなものがあげられます。
赤ワインに一般的に感じられる香り
- イチゴ
- ラズベリー
- さくらんぼ
- カシス
- ブラックベリー
- ブルーベリー
- ブラックチェリー
- プラム
- ザクロ
- 黒こしょう
- シナモン
- 紅茶
- 革
- きのこ
- コーヒー豆
- カカオ
- 腐葉土
赤ワインは、その色の通り、赤や紫、黒いものの香りを持っている事が多くあるので、テイスティングでも比較的表現しやすいと思います。
また、熟成度合いで香りは大きく変わってくるのも赤ワインの特徴です。
白ワインに一般的に感じられる香り
- ライム
- レモン
- グレープフルーツ
- オレンジ
- 青リンゴ
- 梨
- 桃
- ライチ
- マンゴー
- パイナップル
- ユリ
- 白こしょう
- 干し草
- はちみつ
- ナッツ
白ワインに感じられる香りは、主に黄色や緑、あるいは白の物質の香りがメインになります。また、白ワインは果実の香りで支配されている事が多いので、柑橘系、果肉の白い果物などを表現すればよいでしょう。
香りを知るためのポイント
ワインを空気に触れさせることで、ワインが開いて香りを解放させるため、出来ればグラスに注いだあとにワイングラスを回して下さい。
香りの複雑性や持続性といったところは難しいので、スルーしても構いません。よく「詩的な表現」をするような方がいますが、自分が聞いている立場だと分かりづらいので、やめた方がいいと思います。
何も難しく表現する必要はなく、香りの表現は誰にでも分かる言葉で、シンプルで具体的に表現すれば良いんです。
また、自分自身が実際に食べたり、嗅いだりしたことのないものには例えないようにしましょうね。少しその香りに対しての認識度が低いと、表現は中途半端になってしまうので、自分の知っている香りで、自分の言葉で表現するだけです。
おわりに
いかがでしたか? 香りの表現は難しく考える必要はなく、ポイントさえ押さえれば誰でも香りを表現することができるので、自由に表現してみて下さい。