サンタクロースがいる北欧の国フィンランドに伺いました。この国では飲食店で21時以降はアルコールが禁止されています。世界中がお手本になる教育や福祉サービスが充実するフィンランドが生み出した独特なルールであり、治安の良さにも繋がりそうですね!
さらに、小売店で4.7%以上のアルコールはフィンランド政府が関わる「Alko(アルコ)」というお店のみでしか買えません。度数の低いビールなどは普通のスーパーマーケットでも購入できますが4.7%以上であるとワインもAlkoだけでしか手に入らないのです!
フィンランドのアルコールって?
Alkoはどんなショッピングモールなどにも存在して、HPを見るとフィンランド国内で414件(2017年4月現在)もあります。首都ヘルシンキ中心部のAlkoに入ってみました。
ちなみに、お店の営業時間はこちら。平日は20時、休日は18時までととっても早いクローズに感じます。
ウォッカなどが主に人気もがあり、種類も豊富なようです。FINLANDIA(フィンランディア)は国民的ブランドです。ウォッカというのは、隣接するロシアから独立した歴史を感じさせますね。
ビールもかなりの品ぞろえです。フィンランドの航空会社FINNAIR(フィンエアー)では国民的に人気の熊のラベルでおなじみKARHUが提供されました。OLVIというメーカーもまた人気です。
Alkoの国内産ベリーワインエリアではドイツのような細身の物が多かったです。特徴的な形の変形ボトルも面白いですね!
左の方はカタカナでベリーワインと表記されてます。実際フィンランドはワインベルトからはずれていますが、国内でもワインは作られています。右手のベリーワインはcrowberry(クロウベリー)から作られ、北欧をはじめ寒い地域で収穫される黒紫色の果実だそうです。
オーガニックワインも豊富!
こちらのワインは度数が0.5パーセントなのでAlko以外のオーガニックスーパーで見つけたものですが、有機農法によって作られたオーガニックマークのKRAV(クラヴ)認証が付いたオーガニックワインです。ちなみに、フィンランド語でオーガニックはLuomu(ルオモ)と表記します。
Alkoのお店の入り口でもこんな大きな看板がまず目につきます。オーガニックワインやフェアトレード商品のコーナーです。KRAV以外にNordic Swan(ノルディックスワン)マークが付いているものが多いです。スワンマークはエコラベルのひとつで、環境への負荷が低い製品に表示されます。さすが環境意識が高いフィンランドですね。
フィンランドでのワインのお供
ワインに合わせたいチーズももちろんあります。フィンランドの主食の一つ、穴の空いたパンという意味のライ麦パンRuisleipa(ルイスレイパ)などはフルボディの赤ワインにも合わせたいですね。
また、leipajuusto(レイパユースト)という焼きチーズが有名でベリーワインにぴったりです。牛乳やトナカイのミルクとレンネットを使って、お家でも本格的にレイパユーストを作る方もいるようですよ。有名なレイパユーストだけでなく、チーズはどのお店やマーケットも豊富な品ぞろえ。羨ましいですね。ちなみに、ユーストがチーズという意味です!
乳製品がすごく豊富なスカンジナビア半島はヨーグルトや乳酸菌飲料系、いわゆる酸っぱいミルクのようなものの種類も多いです。植物性ヨーグルトのようなViili(ヴィーリ)は弾力があります。
ヴィーリの飲むバージョンとも言えるPiima(ピーマ)は、甘さはありません。スーパーにはたくさんの種類のピーマが並んでいました。
他にも醗酵バターミルクのようで粘り気はヨーグルトほどないFilmjolk(フィールミョルク)、 Skyr(スキール)など豊富な種類があります。フィンランドの後にアイスランドに寄りましたが、スキールは11世紀からヴァイキングたちが食べていたという伝統があり、名物の一つでもあるのでアイスランドのスーパーで買いました。クリームチーズのようですが、脂肪分がほとんどなく、高たんぱくでカルシウムリッチなのがおすすめです。どれもベリー系のジャムやミューズリーなどと合いそうです。
以前コラムで紹介したヴィーガンチーズもホテルの朝食に用意されているくらい浸透していました!食べてみても触感や味は乳製品を使っていないとは信じられない程のクオリティーでしたよ。
ワインのイメージがあまりないフィンランドをはじめとした北欧は、独自のアルコール文化と豊富なベリーなど、強みを生かしたワインも作られていました。ぜひ本場のワインをおいしいチーズたちと一緒に味わいに訪れてみてください!その時は、アルコールの買える&飲める時間には注意してくださいね。