みなさんはワインで乾杯を行うとき、どうされていますか?グラスをぶつけて良いのか、迷う方も多いと思います。今回は、ワイングラスの乾杯の仕方についてご紹介させていただきます。
現在、日本では「ビールジョッキでは豪勢に音を立てても良いけれど、ワイングラスで乾杯するときは決してグラス同士をぶつけてはいけない」というのがマナーとして認識されています。
しかしながら、創業250年の歴史を誇る老舗ワインブランド・リーデルは、2011年に「乾杯でグラスをぶつけるのはルール違反ではない」と正式に表明しています。ただし、繊細な縁同士をぶつけては割れてしまう可能性があるため、正式な乾杯方法は傾けたワイングラスの腹同士をぶつけるのだそうです。
リーデル家10代目当主であるマキシミリアン・リーデル氏も「ワインは色や香り、味わいだけでなく、音も含めて五感で楽しんでくださいね」(参考ページより引用)と発言しており、正しい乾杯方法や奏でられる音色も動画にて確認することができますよ。
マナー違反になる乾杯もある
ワイングラスでの乾杯は、日本で多く行われているビールジョッキでの乾杯とは辿ってきた文化が違います。ビールジョッキでの乾杯は、相手のグラスに自分のビールが入ってしまうくらい強く乾杯することで、毒が入っていないことを証明していたという歴史があります。
日本では、お酒を飲む席ではまずビールで乾杯することが多く、ジョッキやグラス、缶を盛大にぶつけて乾杯することが当たり前のように行われてきました。しかし、それと同じ強さでワイングラスをぶつけてしまうと、薄くて繊細なつくりのガラスは割れてしまいます。
そんなことが多発してしまってはグラスを提供しているお店は大赤字ですし、ケガをしてしまう恐れもあります。さらに、せっかくの雰囲気も壊れてしまいます。
とは言え、これから乾杯しようとしているお客さんに不躾にも「グラスをぶつける際は、ワイングラスの腹の部分を軽くぶつけるのが正式な方法なんですよ」と言うわけにもいきません。
そんな背景があり「ワイングラスはぶつけず、軽く持ち上げての乾杯がマナー」と言い広められるようになったのは想像に難くありませんよね。
日本では「ワイングラスで音を立てない」
ワイングラスの腹同士を軽くぶつけ、音を奏でての乾杯はマナー違反ではないことがおわかりいただけたかと思います。しかし、日本では多くの場合「ワイングラスでは音を立てない」ことがマナーだとされています。
マナーは行儀作法であり、同席する相手に不快な思いをさせない振る舞いのこと。正式には前述した通りでも、国内での正式な場では郷に入っては郷に従えを心に留めておいたほうがいいのかもしれませんね。その場に合わせながら、グラスと雰囲気を壊さなないようにワインを楽しみましょう。
かつてない結果を導く 超「接待」術
Amazonで見るマジビジ9 接待・パーティのマナーを学べ!!
Amazonで見る<参考>
リーデル・ジャパン公式WEBサイト
「乾杯でグラスをぶつけるのはマナー違反?」の答え