はじめに
皆さん、世界で最も生産されているチーズがチェダーチーズという事を知っていますか?
チェダーチーズはイギリスのサマセット州チェダー村で、12世紀ごろから生産されており、サンドイッチに欠かせないチーズとして愛され続けてきました。その人気はイギリスのチーズの消費量の50%以上をチェダーチーズが占めるほどです。
現在は、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどでも製造され、世界で最も生産物量の多いチーズとなりました。今回はそんなチェダーチーズをご紹介します。
チェダーチーズの種類
世界中で愛されているチェダーチーズは、生産方法によって大きく2種類に分けられます。ひとつは職人の手によって作られるアルチザナル・チーズ、もうひとつは工場で大量生産されるインダストリアル・チーズです。
このふたつは生産過程の違いから、アルチザナル・チーズが円盤型でインダストリアル・チーズが四角形と、形にも違いがあります。
またチェダーチーズは色によって、ホワイトチェダーやレッドチェダーと呼び分けます。ホワイトチェダーは着色していないチーズで、オフホワイトや黄みがかった白色をしています。アナトー色素やパプリカでオレンジ色に着色をしたものを、レッドチェダーと呼びます。
更に熟成期間によってマイルド、ミディアム、ストロング、マチュア、エクストラマチュア(またはヴィンテージ)と、かなり細かく識別されます。チェダーチーズ1種を取ってもかなり奥深いことが分かると思います。
チェダーチーズの味
チェダーチーズは、酸味とコクのあるクリーミーな味わいです。そして熟成するにしたがってその風味が増していきます。また食感も柔らかで弾力のある食感から、ドライでポロポロとしたものに変化していきます。
良質のヴィンテージチェダーになると、チーズの中に乳酸カルシウムの結晶ができ、シャリッとした歯ざわりが加わります。この歯ざわりが苦手と言う人も多いのですが、チェダーチーズ愛好家たちにとっては、「これがなくてはチェダーではない」と言うほど重要なポイントです。
イギリスではマチュアチェダーが一番のシェアを誇りますが、日本人にはマイルドやミディアムが風味も柔らかく食べやすいのでお薦めです。
チェダーチーズの楽しみ方
チェダーの酸味やコクは様々な料理との相性が良く、写真のようにバタークロワッサンにサンドして焼くだけで、シンプルでカンタンな朝食が出来あがります。
他にも、ピザやハンバーグなどの肉料理のトッピングとしても有名です。本場イギリスではパルメザンのかわりに、チェダーをパスタにかけて食べることが多いみたいです。
加熱してトロトロになっても糸をあまり引かないので、切り分けやすいのもチェダーの特徴です。温かいマッシュポテトやビーフシチューなどに入れると溶けて混ざってしまうので、コクを足したいときの隠し味に最適なんです!
おわりに
いかがでしたか?
万能なチェダーチーズは、熟成期間にかかわらずスライスしてそのまま食べてもとても美味しく、ほどよく特徴のある風味はワインとの相性も抜群ですので、おつまみとしてぜひ添えてみてください!