水牛のミルクでつくる国産の絶品モッツァレッラ「湖水の真珠」

マルゲリータピッツアやカプレーゼでおなじみ、フレッシュチーズのモッツァレッラ。日本で見かけるモッツァレッラは、牛乳製が大半ですが、南イタリアにある本家本元のD.O.P.チーズ(※1)「モッツァレッラ・ディ・ブーファラ・カンパーナ」は、水牛乳からつくられます。

脂肪やタンパク質含量が高い水牛乳はチーズづくりに大変適しているため、水牛乳でつくられた雪のように白くて味の濃いモッツァレッラの美味しさは格別です。そんな水牛乳のモッツァレッラが、日本でも造られているのをご存知ですか?

今日は、北海道の緑豊かな湖水地方でつくられている「湖水の真珠」という名の、素晴らしいモッツァレッラを紹介したいと思います。

湖水地方牧場

北海道の帯広市から南南東へ約50キロ、太平洋を望む十勝平野に北海道湖水地方はあります。この地域は、環境省によるラムサール条約(※2)潜在登録湿地に指定されており、湖水地方牧場は、太平洋とラグーンを眺望できる高台にあります。

春から夏にかけて海からあがってくる海霧が、海水のミネラルを陸に運び、牧草が滋養豊かに育つ自然環境が豊かな牧場で、ブラウンスイス牛と地中海イタリア水牛の純血種の水牛が飼育されており、チーズやバターが手作りされています。

水牛モッツァレッラ「湖水の真珠」

モッツァレッラ「湖水の真珠」は、真っ白でみずみずしく、指でさわるとしっかりとした弾力感があります。一切れ口に含めば、ジューシーで甘いミルクのコクと、程よい酸味、やわらいけれど、もちもちとした程よい歯ごたえもあります。

冷えた状態でも美味しいですが、常温に戻し少し柔らかくして食べると、甘味とコクがより一層感じられます。まずは、オリーブオイルとほんの少しの塩でチーズをまるごとステーキを食べるように、ナイフで切ったさきから口に入れて食べて欲しい!そんなチーズです。

また、料理をするなら、定番のトマトはもちろん、フルーツとの相性が抜群です。今の季節なら、フレッシュな桃と合わせれば、絶品「桃とモッツァレッラのサラダ」の完成です。レシピは検索するとたくさん出てくるので、是非チャレンジしてみて下さい。コツは、モッツァレッラを手でちぎること。手でちぎると、オリーブオイルやビネガーのなじみがよくなります。

最後に

湖水地方牧場の水牛モッツァレラは、11月頃から4月頃まで、主に水牛のミルクだけでつくられますが、5月から10月頃までは、ブラウンスイスのミルクが含まれています。5月から10月頃の間、水牛は乾乳と出産をするため、原料乳量が減少するとともに、ミルク内のタンパク質が不安定になるからだそうです。それも自然の摂理に合わせてつくられている証ですね。

そういう訳で、お取り寄せには多少時間がかかりますが、つくり立ての新鮮なチーズを送って下さいます。モッツァレッラ好きの方なら是非お試し下さい。本当に素晴らしいチーズです。

北海道湖水地方牧場ホームページはこちら 

※1 D.O.P.チーズ:EU品質認証システムのひとつ。製法や産地を保護するものの中で、最も条件が厳しいカテゴリー。
※2 ラムサール条約:湿地の保存に関する国際条約。

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ワインコーディネーター/ワインライター。
フランス留学後、ワイン専門店勤務を経て、ワインコーディネーターに。
飲み頃や旬を大切にワインとチーズの魅力を伝えるサロン「Wine Salon d’Ourse」主宰。飲食店や食のイベントプロデュースの他、ライターとしてワインやチーズに関する情報も発信している。
J.S.A.ソムリエ / C.P.A.チーズプロフェッショナル

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