KITCHEN CLOWN 五十嵐です。今回はレシピでなく番外編です!先日オーストリアのワイナリ―を訪問してきたので、そのワイナリー訪問日記をお届けします。
みなさん覚えていますか?以前、ピエロの台所のレシピ「浅利の白ワイン蒸し×グリューナーヴェルトリーナー」で紹介した造り手・マッハヘルンドゥルさんを...今回は彼のワイナリーを訪問しました。
訪れたのは、ヴァッハウ。ドナウ川沿いに急な段々畑が広がり、世界遺産にも指定されているとても美しい葡萄栽培地域です。
季節は10月の中旬...10月にしては珍しい雨でした。
この時期のワイナリーは収穫でとても忙しいため、あまり時間が取れないと言われていたのですが、この雨の影響で収穫は中止となり、ゆっくりとお話を聞く事ができました。(ちょっと複雑な気持ちですが、ラッキーだったかも…)
まずは、畑を見せてもらうことに。車で移動し、だんだんと急な坂道に入っていきます。
シャルドネの畑に到着しました。今日、収穫予定だったそうです。1粒食べてみることに...程良い酸味と果実味。美味しい!
そして、マッハヘルンドゥルさんが、違いを知ってほしいと持ってきてくれた、昨日収穫した別の畑のシャルドネ。さらに甘く、ジューシーな果実味。美味しい!!同じシャルドネでも畑が違うとこんなにも味わいが違うんですね。
そろそろ収穫間近のシャルドネ。
ボトリティス・シネリア(貴腐菌)の付いた粒と付いていない粒は、一つ一つ手で分けて収穫するそうです。収穫する際は、一房から二粒は食べてから判断するそうです。それぞれの作業に愛情を感じます…。
続いて、最も急な斜面だというリースリングの畑が見渡せる場所に。
ヴァッハウの畑は、石造りの壁や崖が特徴で、日中、太陽の熱を吸収し、寒い夜でも熱を保ってくれるそうです。とても急な斜面で、石を運ぶのは全て手作業!大変な労力だったのでしょうね。
さあ、ワイナリーへ戻って、いよいよ試飲です♪
まずは、ヴァッハウでも代表品種のグリューナー・ヴェルトリーナー。2013年のKollmutz(コルムッツ)とBachsatz(バッハサッツ)の畑違い。
コルムッツは、マッハヘルンドゥルさんの一番のお気に入りだそう。このワインはお店でも出しているので、なんか嬉しいです。
そして、コルムッツの2011年をいただきました。2013年の夏は暖かく、2011年の夏は涼しかったようです。明確にその違いが出ていました。2011年はよりクリアで、2013年は果実味がしっかりボリュームがあります。
さらに、リースリングとグリューナー・ヴェルトリーナー/スマラクト。リースリングの苗木はドイツから持ってきたそうです。
スマラクトとは、ヴァッハウ独自の格付3つのうち1番高い格付で遅摘みの葡萄から造られるリッチで力強い辛口です。ちなみに、コルムッツとバッハサッツは格付3つのうち2番目の格付にあたり、フェーダーシュピールと言います。
とても親切で、熱くワインの事を語ってくれたマッハヘルンドゥルさんに感謝です。今思い返すと、もっとたくさん聞いておけばよかったと...でも、とても勉強になりました。
あとは何より、日本でマッハヘルンドゥルさんのワインを飲むのが楽しみです。お店でも、グリューナー・ヴェルトリーナーのフェーダーシュピールとスマラクト、リースリングは入荷予定。
みなさん、ご興味があれば是非!