カルトワインの定義とは?有名な産地と購入できるカルトワインを紹介!

「高額なワイン」と聞くと、多くの方はロマネコンティやモンラッシェなどのブルゴーニュワインや、ボルドーの5大シャトーなどを思い浮かべるかもしれません。

どのワインをとっても1本数十万円以上する高級ワインばかりですが、ヴィンテージによってはそれらを勝るとも劣らない価格となるワインがあります。

それが、「カルトワイン」です。普通ではなかなか手に入れることができないことから、伝説的な存在となっているこの、「カルトワイン」。今回、ここではそんなカルトワインについて、詳しく解説していきす。

カルトワインとは?

カルトワインとは、1990年頃にカリフォルニアで誕生した用語と言われています。

一般的には、「カリフォルニア、特にナパヴァレーを主体に生産されている高品質な高級ワイン」の総称ですが、冒頭で紹介したボルドーの5大シャトーや「シャトー・ペトリュス」に代表されるボルドー右岸のワイン、さらにはイタリアの「サッシカイア」など、これらもカルトワインと呼べる、という方もいるため定義は曖昧です。

ただし共通している部分としては、高品質で高級なワインであれば何でも「カルトワイン」というわけではなく、生産数がひどく少なく、さらに特別な顧客しか手に入れることができない「超レア」なワインを指して使われていることが多いようです。

評論家の力によって有名になったワイン

カルトワインの多くは、ワイン評論家であるロバート・パーカーなどがつけた得点で満点、及びそれに近い得点を何度も獲得しており、それをキッカケに需要が高まることで、価格が高騰したワインです。

彼が好む味わい、ということで果実味やアルコール度数の強い濃厚な赤ワインが注目されますが、その頃、それらの特徴を見事に表現していたのがナパヴァレーのワインだったことから、現在でも新旧問わず、「カルトワイン」と呼ばれるワインを産出するワイナリーの多くは、このナパヴァレーに集中しているようです。

例えば、ハーラン・エステートやスクーリミング・イーグル、グレース・ファミリーなどがそれに当たり、新世代のカルトワインとしては、コルギンやシュレーダーなどが有名です。

ナパヴァレーが注目された理由

一般的にカルトワインといえば、ナパヴァレーである、とお伝えしましたが、1990年代にたまたま評論家たちがナパヴァレーに注目したわけではなく、その伏線となる事件が数十年前に起こったことを忘れてはいけません。

その事件が、1976年の「パリスの審判」というものです。かの有名なアカデミー・デュ・ヴァンの創始者であるスティーヴン・スパリュアが主催した「フランスワイン VS カリフォルニアワイン」といったブラインド・テイスティングだったのですが、なんと多くのカリフォルニアワインが、フランスワインの得点を上回ってしまったのです。

当初、スティーヴン・スパリュアはカリフォルニアのワインもフランスの人たちに知ってもらおう、と思って半分宣伝目的で行ったブラインドテイスティングだったのですが、まさかの結果に参加者たちは唖然。

その結果が米国『タイム』誌に掲載され、結果カリフォルニア・ナパヴァレーが素晴らしいワイン産地である、ということが世界中に知れ渡ることになったのです。

パリスの審判で有名になったワイン

ワイン業界を震撼させることとなった、「パリスの審判」。この時、フランスワインに勝ったワインたちこそ、今「カルトワイン」と呼ばれているワインたちの代表格です。

「スタッグ・リーブス」、「マヤカマス」、「リッジ・ヴィンヤーズ」、「クロ・デュ・バル」、「ハイツ」など、カルトワインの代表格として今も君臨し続けているところばかりです。

パリスの審判は、1986年と2006年にリターンマッチが開催されていますが、全てナパワインが優勝。こういった事情も、ナパのワインを高騰させている背景です。

投資目的としてのカルトワイン

評論家たちによる高評価や生産量の少なさなどが、カルトワインが高騰する理由です。しかし、敢えて高額な価格にしているというワイナリーも少なからずあるようです。

生産者の中には、適正価格で販売したら売りにくかったが、高額な価格をつけたらすぐに売り切れた、と言う者がいるなど、味わうためではなく投資目的という購入のされ方をしていることも事実です。

カルトワインのメーリングリストに乗っているような裕福な人々の中には、“どのカルトワインを所有しているか(ヴィンテージも含め)”、ということがステータスの一部になっている節もあり、今後も物によっては、数倍以上の価値になるワインも出てくることが見込まれています。

新しいカルトワインたち

ボルドーにも5大シャトーがあるように、カリフォルニアにも5大カルトワインが存在しています。すでに名を出しているものもありますが、ひとまず羅列します。

・スクリーミング・イーグル

・ハーラン・エステート

・グレース・ファミリー

・ブライアント・ファミリー

・マヤ

カルトワインというと、これらのイメージがかなり強いですが、実は年々新しいカルトワインと呼ばれるものも増え続けています。

・コルギン

・シュレーダー

・ハンドレッド・エーカー

・スケアクロウ

・シネクアノン

上記が有名どころですが、どれも評論家たちからの高い得点を何度も取得しており、生産数も酷く少なく、手軽に購入するのは困難です。

ただし、カルトワインになりそう…なったばかりなど、そういったワイナリーのものであれば、まだ手に入れるチャンスがあるかもしれません。

「カルトワイン」に興味がある方であれば、どんな目的であったとしても、最新情報は常にチェックしておいた方が良いでしょう。

ネットで買えるカルトワインたち

カルトワインは、特別な人しか買えないのであれば興味はありません。という方もいるでしょう。しかし、便利な時代になったもので、ネットでも手軽に(価格的には気楽ではないが)カルトワインを手に入れることができます。ここからは、実際に手に入れられる、カルトワインを5本紹介しましょう。

ハーラン・エステート

ハーラン・エステイト【HARLAN ESTATE】
ハーラン・エステート レッド・ワイン ナパ・ヴァレー【Harlan Estate Red Wine】【アメリカ・カリフォルニア州 セントラルコースト・赤ワイン・辛口・フルボディ・750ml】
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こちらは、5大カルトワインのひとつ「ハーラン・エステート」。ロバートパーカーに『完璧なワイン』と称された、カリフォルニア・カルトワインの最高峰に立つワイナリーです。

創業当初から現在に至るまで、歴史的見地と最先端技術を融合させた完全なるワイン造りが続けられています。94年・97年・01年・02年・07年の5回に渡り、パーカーポイントで100点をつけられた奇跡のワイナリーとして知られています。

スクーリミング・イーグル

スクリーミング・イーグル
[JS100点][2013]スクリーミング・イーグル カベルネソーヴィニヨン ナパヴァレー Screaming Eagle 【カルトワイン】
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「スクリーミング・イーグル」は、カリフォルニアで最も入手が困難といわれている、伝説のカルトワインを生み出すワイナリーです。希少性の高さと価格の高さから世界中でも一部の人間しか手にできない、コレクターズワインとして有名です。

1992年のヴィンテージのマグナムボトルに50万ドル(当時で約5,300万円)の値が付けられたことで、世界中で最も入手困難なカルトワインとして一躍有名になりました。

ブライアント・ファミリー

Bryant Family Napa Valley(ブライアント・ファミリー・ナパ・ヴァレー)
ブライアント・ファミリー・ナパ・ヴァレー カベルネ・ソーヴィニョン 2012
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今、最も入手困難と呼ばれている比較的新しいカルトワインを生み出しているのが、「ブライアント・ファミリー」。1992年の初リリースから4年でスペクテーター誌で100点を取得したことで話題になりました。その後、ロバートパーカーからも100点満点をつけられるなど、まさにアメリカンドリームを達成したワインとなっています。

グレイス・ファミリー

グレイス・ファミリー
グレイス・ファミリー カベルネ・ソーヴィニヨン [1993] 赤 750ml(カリフォルニア・ワイン ナパ・ヴァレー)Grace Family Cabernet Sauvignon Napa Valley
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カリフォルニアでカルトワインの名が広がったキッカケとなった、と言われてるワイナリー「グレイス・ファミリー」。「ナパの女神」とも呼ばれいたハイディ・バレットがワインメーカーをつとめるなど、常に話題と中心となっているワイナリーです。

米国内では、購入を求めるメーリングリストに4,000人の名が連ねられているという、カルト中のカルトワインです。

コルギン

コルギン
コルギン レッドワイン IX(ナンバー ナイン) エステート ナパヴァレー 750ml
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女性醸造家のアン・コルギンがオーナーをつとめる、カルトワイン。優美なワインを生み出すことで知られており、パーカーポイント100点満点を何度もたたき出す、伝説的なワイナリーです。カルトワインファンの中では、「魅惑的なワイン」と称されており、力強く濃厚なナパのワインとは印象が違った、次世代カルトワインの代表格です。

一度は飲んでみたい、カルトワイン

今回ここではカルトワインについて、そして実際に手に入れられるカルトワインについてなどを紹介しました。

歴史を探求したり、価格を追っていくのも楽しいかもしれませんが、やはりワインファンとしては一度は飲んでみたいはずです。日本国内だからこそ購入できる、というカルトワインも多くあるようなので、ぜひこの機会にカルトワインデビューしてみてはいかがでしょうか。

山梨県生まれの東京暮らし。フリーライター。音楽、ラジオ、ファッション、グルメなどさまざまなフィールドで活動中。甲州ワインに日常的に触れていたことで、知らぬ間にワイン通に…。ワインのちょっとした知識を小出しに紹介していきます。

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