はじめに
シャンパングラスに耳を傾けると潮騒を思わせる淡い細かな泡の音、上品な香りとミネラル感、さわやかな口あたり、これらが格別な思いとセレブ感を与えてくれます。
ワインが好きな人も、やはりシャンパンは別格な想い入れがあると思います。では、なぜシャンパンはお祝い事や特別な日に飲まれるのでしょうか?今回はシャンパンがお祝い事で飲まれるようになった歴史についてご紹介します。
シャンパンの歴史
シャンパンとは、フランスのシャンパーニュ地方で造られるスパークリングワインの固有名詞です。しかし、このシャンパンが出来上がるまでは、多くの歴史があります。
シャンパーニュ地方はフランスの最北にあり、ぶどうの生産地としては北限に近い場所に位置しています。そのため17世紀頃までは、軽く色も淡く良いワインとは言えないものが造られていたそうです。その後、17世紀末に修道士ドン・ペリニヨンによって発泡性ワイン、シャンパンが発明されました。
冬の寒さのため発酵が停止したワインが瓶詰めされ、春になってから再び発酵が始まり、ワインの中に炭酸が溶け込んでいきました。さらに石灰質の土壌であることが幸いし、様々な工程を経て、厳しい気候の産地でありながら、新しいワインの魅力を造り出したのです。
特別な日にはシャンパン
ワインの中に立ち上がる泡がイギリス、フランスに人気を集め、フランスでは国王、王妃、貴族、富裕層に広まっていきました。フランスの歴代の国王の戴冠式や受洗式はシャンパーニュ地方の中心、ランス大聖堂で行われ、祝宴には地元シャンパーニュのワインが用意されたことが始まりです。
そこから、長い年月を経て「特別な日や祝い事にはシャンパン」というのが、世界共通の認識になり、お祝いとしてシャンパンを贈ったり、お祝いの席の乾杯としてシャンパンが使用されるようになりました。
基準の厳しさからも、他のスパークリングワインより高い評価を受けているのも理由の1つです。これらの点で特別な日、お祝いにはシャンパンで乾杯というのは納得できますね。
おわりに
お祝いや特別な日にはシャンパンがワンランク上の演出を添えてくれます。また、特別な日に口にするシャンパンは、美味しくて、自然と笑顔になってしまうものです。
これからは小さなお祝いでも、シャンパンで祝ってみてはいかがですか?