甘口ワインはなぜ甘いのか?美味しい甘口ワインを知ろう

はじめに

甘口ワインがどうして甘いのかご存知でしょうか?これは、収穫されたぶどうの甘さと製造方法によるものです。

今回は、甘口ワインの造り方とおすすめの甘口ワインをご紹介したいと思います。

ワインができる仕組み

甘口ワインがどうやって造られるのか?の前に、ワインができる仕組みからお話ししましょう。

ワインは潰したぶどう、もしくは絞ったぶどう果汁を発酵させることでできるお酒です。またワイン造りにおける発酵とは、酵母によりぶどう果汁中の糖分をアルコールと二酸化炭素に変化させる現象のことをいいます。 発酵時に糖分が全て発酵すれば糖分は無くなり、辛口ワインとなります。それに対し、発酵しなかった残った糖分があれば甘口ワインができます。

もう少し簡単に言うと、酵母と言う生物のご飯が糖分であり、その産物がアルコールと二酸化炭素となります。このとき、酵母が何らかの理由でご飯を食べきれず「余ったご飯」=「糖分が残った状態」が甘口ワインと言う訳です。

甘口ワインができる訳

ワイン中に糖分が残った理由というのは以下の通りです。

1. 糖分の特に多いぶどう果汁を使用したため

甘みの凝縮した遅摘みの過熟したもの、貴腐化したもの、水分のみを凍らせたぶどうを絞ることで糖分の多い果汁を得ることができます。結果、発酵させても十分に糖分が残ったワインを造ることができます。

2. 意図的に発酵を止める

発酵作業を強制的に止めたり、アルコール度の高いお酒を加えたりすることで発酵を止めることができ、結果糖分が残ることとなります。

おわりに

甘いものは、疲れたときやリラックスしたいときなどに欲しくなると言われています。仕事が忙しいとき、食後のおしゃべりを楽しみたいときに、甘口ワインは、辛口ワインとはまた違った時間を供してくれます。

そんな、製造方法やぶどう品種によってもまた味わいの違いが楽しめる、癒しのワインを楽しんでみませんか。

ワイン業界に携わり12年目を迎えました。「正しい情報を分かりやすく」をモットーにコラムをお届けします。果実味と酸味のバランスのとれたワインが好き。日本ソムリエ協会ワインアドバイザー。

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