ロゼワインの産地!そして、フランスの夏と言えばプロヴァンス地方

はじめに

フランス南東部、地中海沿岸のフランス最古の港町マルセイユから、世界屈指の高級リゾート地ニースまでの一帯を占めるプロヴァンス地方。

フランスの夏、パリから約700キロの道のりを「ロゼワインと碧い海」を求めコート・ダジュールへ車を走らせると、そこには最高のヴァカンスが...。

今回は待ち遠しいヴァカンスを前に、一足早く夏気分を楽しめるプロヴァンス地方についてご紹介します。

フランスワイン発祥地

マルセイユ

フランスのワイン産地と言えば、ボルドー、ブルゴーニュがまず先に頭に浮かびますが、フランスのワイン産地で最も古い歴史を持つのは、実はプロヴァンス地方なのです。

その歴史は紀元前600年頃、ギリシャ人によってマルセイユにフランスで初めてぶどうが持ち込まれた事から始まります。そして、ローヌ河に沿ってブルゴーニュ、ボルドー、ロワールへとワイン文化が伝わっていきました。

フランスに初めてぶどうが持ち込まれたマルセイユこそが、フランスワイン発祥の地なのです。

プロヴァンス地方の中心都市でもあるマルセイユを囲む様にワイン産地が広がり、ニース南東にある地中海に浮かぶ島コルシカ島も含め、プロヴァンス地方として紹介されています。

地中海性気候で日照に恵まれ、ぶどう栽培に適したこの大地では多彩なぶどう品種が栽培されています。

フランス最大のロゼワイン産地

ニース

プロヴァンス地方では、赤ワイン、白ワインも生産していますが、ロゼワインは全体の75%と圧倒的に生産量が多いのも特徴の一つで、「プロヴァンスと言えばロゼ」と連想する事が出来ます。

プロヴァンス地方最大のロゼワイン産地、コート・ド・プロヴァンスを始め、プロヴァンスのAOCでは、どの地域でもロゼワインが造られています。

また、多様なぶどう品種が栽培され、赤・ロゼの主の品種は、ムールヴェドル、グルナッシュ、サンソー、カリニャンなどや、土着品種のテイブラン。白では、地中海の最古種と言われるクレレット、ロールなどがあり、南仏特有の品種が多く、個性豊かなワインを楽しむ事ができます。

現地のビストロでは、ワインクーラーで冷やされたロゼボトルが各テーブルに置かれているのを目にします。 海の風を感じながら、ロゼワイン片手に、新鮮な魚介類に、オリーブ、トマト、パプリカ、ズッキーニなど、南仏色たっぷりの料理を頂くのは、至福のひと時です。

おわりに

プロヴァンスの街では蝉をモチーフにしたテーブルクロスや陶器などを、あちこちで見かけることができます。現地で、蝉は幸せを呼ぶシンボルとして大切にされています。

それは、昔からの言い伝えで「蝉の鳴き声が大きい年は豊作となる」と言われています。フランスで蝉は南仏にしか生息しておらず、蝉の鳴き声を聴く事が出来るのもプロヴァンスならではの夏の風物詩となっています。

フランスでは「今年のヴァカンスはどこへいくの?」と頻繁に話題にあがり、本格的な夏の到来を心待ちにしている頃...プロヴァンスワインと共に、夏の計画を楽しんでみてはいかがでしょうか?

東京都在住。主人の海外赴任によりフランス・パリへ移住。そこで、フランスワインやフランス家庭料理・地方料理を学ぶ。フランスワイン10大産地を巡り知識を深め、日本に帰国後、ワインエキスパート、チーズプロフェッショナルを取得。おもてなし料理を得意とし、家ワインを楽しんでいます。

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