はじめに
あなたのキッチンに缶詰はありますか? 新たな缶詰が次々と発売され、缶詰を使ったレシピ本が出版されるなど、缶詰人気が続いています。以前は安くて便利な「保存食」という印象の強かった缶詰ですが、今年のブームはちょっと違う方向へ。
自宅で晩酌する人向けの「おつまみ」用に、少しだけ贅沢な「グルメ缶詰」に人気が集まっているようです。という事で、今回は缶詰をアレンジしてワインのおつまみに!
使用する缶詰
今回使用するのもグルメ缶詰の1つ、マルハニチロ「TINNED(ティンド)」シリーズ。白が基調のクールなパッケージで、この缶詰を買うという行為だけで「かっこいい大人」気分を味わえそうですね。
イギリス英語で「缶になった」を意味する名前の缶詰は、ウイスキーをゆっくり楽しむための大人のおつまみがコンセプト。ウィスキーが持つスモーキー、スパイシー、フルーティー、熟成香などに注目しているということは、ワインとの親和性も期待できそうですね。
ラインナップは5種。牛豚挽肉と3種の豆をチリパウダーでまとめた「チリコンカン378円」、しっかりとした旨みと食感を味わえる「牛肉のシェリー酒煮込702円」、マロンとアーモンドを甘酸っぱいチーズクリームで和えた「スイートチーズクリーム410円」。
もちろん、他の缶詰でも使えるアレンジレシピなので、ぜひ作ってみて下さい!
アレンジレシピ
そして今回ピックアップしたのは、ウイスキーの熟成樽と同じブナ科主体のチップでスモークし、ひまわり油に漬け込んだ「TINNED 燻製油漬」さば・国産ほたての2種。
蓋を開けた瞬間、スモーキーな香りがふわ~っと広がり思わず歓声をあげてしまいそう。具は文句なしに美味しいわけですが、何より驚きなのはオイルの美味しさ。香りとダシの旨みをギュギュッと閉じ込めたような深いコク。いつものクセでうっかり流してしまいそうな漬け汁を、むしろ主役にしたくなります。
例えばこんな食べ方、オイルごと楽しむならやっぱりコレ『缶アヒージョ』ですね。蓋をあけて缶ごとガス火にかける、こんな荒業をスマートにできてしまうのも缶詰ならでは。
急激な温度上昇は具材を破裂させてしまうので、ごくごく弱火で少しずつ温めてあげましょう。そう、温める程度でいいんです。既にオイルに具材の美味しさが染み込んでいるので、長時間コトコトやらなくていいのも嬉しいですね。
仕上げにすりおろしたニンニクをほんのちょっと混ぜるのもオススメ。パンは多めに用意しておくべし。前述の通り、主役級に美味しいオイルを存分に楽しみましょう!
例えばこんな食べ方『燻鯖パスタ』
茹であがったパスタに、オイルごとザザッと混ぜるだけ。それだけ。え?コレ本当に缶詰で作ったの?と自問自答したくなる、まるで高級レストランの味わい。料理は手抜きしても、普段は使わない特別に器にわざわざ盛りつけたくなります。ハーブを飾るなら、燻製の香りと相性抜群のディルをチョイス。これからの季節、冷製パスタにするのもいいですね。
合わせるワイン
Nuviana Chardonnay(ヌヴィアナ・シャルドネ)
[分類]白(辛口)
[生産]スペイン
[品種]シャルドネ
トロピカルでフレッシュな心地よさと爽やかな酸味がありつつ、コクと厚みを感じられるしっかりとした味わい。クセも飲み疲れもなく、幅広い料理とシチュエーションにバランス良くマッチ。飾らず気取らず、キンキンに冷やしちゃっても美味しく飲めるので、冷蔵庫にストックしておくデイリーワインにピッタリです。
ほのかな木樽のニュアンスもあり、今回チョイスした「TINNED 燻製油漬」との調和も素晴らしい!コスパの良い缶詰もデイリーワインも、マリアージュ次第で豪華なテーブルに変身させられちゃう!ということを改めて実感できます。