出典:http://www.bradfordsbakers.com/
はじめに
シャンパンのエチケットやボトルの裏面には、ワインと同様、様々な情報が記載されています。それらをひとつひとつ読み取れば、そのシャンパンの生まれた背景がわかってきます。
では、みなさんは、シャンパンのエチケットの中に「NM」や「RM」というアルファベットを見かけたことはありますか?上のモエ・エ・シャンドンのラベルにも記載されているんです。今回はこの「NM」や「RM」についてご紹介します。
NMとRMって何?
皆さんがよく知っている「モエ・エ・シャンドン」、「ヴーヴクリコ」、「クリュッグ」など、有名なシャンパンは大手のシャンパンメゾンです。
これらの大手メゾンは、葡萄の大半をシャンパーニュ地方の葡萄栽培農家から買い取り、自社で醸造、調合、熟成させてシャンパンを造っています。このような生産者をネゴシアン・マニピュラン=NMと呼んでいます。 大手メゾンはすべてNM(ネゴシアン・マニピュラン)です。
これに対し、所有する葡萄畑=自社畑の葡萄だけでシャンパンを造る生産者がレコルタン・マニピュラン=RM。日本でもRMのシャンパンはかなり注目されるようになってきました。
※このほかにCM、MAというものもありますが、数も少ないためここでは省略します。
NMとRM、それぞれの味わい
葡萄を買い取ってシャンパンを造るNMと自分たちで育てた葡萄でシャンパンを造るRM。
これだけ見ると、もしかするとRMのほうに職人的気質が感じられ、好感を持つ人もいるかもしれませんね。しかし、NMとRMは比べるものではないと思っています。
NMはたくさんの葡萄栽培農家に自社ブランドの味に沿うような葡萄を育ててもらい、これらを混ぜることによって、そのメゾンのいつも変わらない安定した味わいを造りだしています。
一方、RMはその土地の個性を存分に生かし、村や畑の特徴を感じられる個性的なシャンパンを造るのです。 どちらにも、それぞれの良さがあり、それぞれの楽しみ方があると思います。
どちらがNM?RM?
シャンパーニュ・ジャクソン737 NV シャンパーニュ・ポール・デテュンヌ NV
おわりに
みなさんが、次回シャンパンを選ぶ際には、是非このアルファベットを探して、シャンパンを造りあげる葡萄に思いを馳せてみてくださいね。