元ワイン専門店のスタッフが教える!ワインショップの上手な使い方

はじめに

近頃はカジュアルな雰囲気のワインショップも随分増え、スーパーやコンビニでもワインが買えるようになりました。そこで、昔以上にワイン専門店への敷居が高くなっていると思います。

今回は、長くワイン専門店に勤務した私の経験をもとに、ワインショップを上手に利用する方法をお伝えしたいと思います。

店員さんと仲良くなる

まずはしばらくは同じお店を利用してみることです。お店は空調がきちんと管理されていて(一般的なお店よりちょっと涼しく感じるくらいがベスト)、ある程度ワインの種類が揃っているお店が良いでしょう。 希望に合うお店が見つかったら、お店の人に声をかけてみましょう。

どんなワインが欲しいのか、出来るだけ詳細に伝えられると良いのですが、その時にワインの専門用語を使わなければ、と気負う必要は全くありません。夕食のメニューを伝えて、それに合うワインをでもいいですし、毎日少しずつ飲むので抜栓してから出来るだけ日持ちするワインが良いとか、贈り物にするのでエチケットがお洒落なものが良い等、ワインの味わい以外の希望も案外あるものです。

大切な事は、最初に予算をはっきりと伝えることです。それは決して恥ずかしいことではありません。店員(ワインアドバイザー)の仕事は、予算内でお客様の希望に出来るだけ見合うワインを選ぶことなので、美味しいからと言って、いきなり予算オーバーのワインをすすめてくるような店員は論外です。

もし、アドバイスをもらった店員と相性が良いと感じた場合は、その方の名前を聞いておきます。そして、お店を再訪した場合は、再度アドバイスをお願いすると良いでしょう。店員も指名されるのは嬉しいものです。また、仲良くなれば、購買履歴やワインの好みを把握してくれて、スムーズにアドバイスしてもらえるようになります。

とにかく、ワインの知識がないから…と恥ずかしがらずに、お店の方とはたくさん会話してみましょう。

ワインショップ企画の試飲イベント

ワインショップでは最近、店頭で試飲イベントを頻繁に行っているところが多いです。

以前スーパー等でよく見かけた、小さなプラスチックカップに注がれたほんの一口分の試飲ではなく、有料で、ワイングラスで試飲するタイプのイベントです。週末や、平日の夜に開催していることが多く、ワインバー等で飲むグラスワインよりも安く飲めるので大変お得です。

高価で普段なかなか飲めないようなワインを、グラス1杯とはいえリーズナブルに飲めるはもちろん嬉しいことですが、こういった試飲イベントは、お店が何かしらテーマを決めて試飲ワインをセレクトしているので、楽しみながらワインを知ることができるのが何より魅力です。

一番わかりやすい試飲イベントは、ボージョレ・ヌーボーでしょうか。解禁日と同時に複数のヌーボーを試飲できることが多く、生産者ごとに飲み比べができてなかなか面白いです。

他にも、同じ生産者のキュベ違いであったり、同じぶどう品種の飲み比べであったり、話題のワインの試飲だったり。

ワイン会ではなく、あくまでも店頭(有料)試飲なので、気になったワイン1杯だけを一人でさっと飲んで帰ることもできますし、側にいた人と会話がはずんで友達になってしまった、なんてこともあります。

おわりに

気になっているワインショップがあれば、まずはホームページなどをチェックしてメルマガ登録するのもひとつの方法です。

限定品や新入荷の情報は、まず最初にメルマガで発信されることが多く、どこのワインショップもメルマガにはとても力を入れているようです。

店舗もネット通販も上手に利用して、お気に入りのワインを見つけて下さいね。

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ワインコーディネーター/ワインライター。
フランス留学後、ワイン専門店勤務を経て、ワインコーディネーターに。
飲み頃や旬を大切にワインとチーズの魅力を伝えるサロン「Wine Salon d’Ourse」主宰。飲食店や食のイベントプロデュースの他、ライターとしてワインやチーズに関する情報も発信している。
J.S.A.ソムリエ / C.P.A.チーズプロフェッショナル

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