はじめに
今年もワインショップやコンビニでボージョレ・ヌーボーの予約がスタートしました。
以前は、解禁日の11月第3木曜日ともなると、メディアでも大きく取り上げられ大変な人気のヌーボーでしたが、近年、そのブームは随分落ち着いてきたようです。
その一方で、フランスのボージョレ以外の新酒や、イタリアの新酒ノヴェッロ、また、特に国産の新酒の販売量は年々増加し、最近はバラエティ豊かな新酒を楽しむことができるようになりました。
新酒について
ボージョレ・ヌーボーは、フランスのブルゴーニュ地方ボージョレ地区で、ガメイというぶどう品種から造られる新酒です。一般的には、フレッシュな酸味が特徴の軽い赤ワインになります。
最近はフランスでもボージョレ以外に、白ぶどうのシャルドネから造られるマコンや、ガメイから造られるスパークリングワイン等の新酒が造られるようになり、それらは身近なスーパーでも手に入れることができるようになりました。
イタリアの「ノヴェッロ」とは、単に新酒を意味し、生産地、ぶどう品種を問わず、各々のワインメーカーが自由にその年に収穫されたぶどうを使って造っています。よって、作り手や原料となるぶどう品種の個性が表れた、多種多用な新酒が存在します。解禁日は10月30日です。
近年、日本でも各地の様々なワインメーカーが新酒を造り販売しています。特に山梨県では日本固有のぶどう品種である甲州とマスカット・ベーリーAで造られた新酒ワインを「山梨ヌーボー」と命名し、解禁日を11月3日として発売するようになりました。
国内のその他のワイン産地でも、10月頃から新酒の販売は開始され、新酒のワインイベントを開催しているところも多いので、秋の行楽として、この時期にワイナリーを訪れてみるのも楽しいと思います。
新酒の楽しみ方
いわゆる初物なので、お祭り気分で解禁日に飲むのも楽しいですが、私は毎年、解禁日に新酒を購入してもすぐに飲まず、数日おいてから飲んでいます。新酒は出来上がってすぐに飲んで美味しいように造られていますが、どんなワインもすこし落ち着いた頃が美味しいのです。
新酒を除けば、どんなにフレッシュな若飲みワインも、数ヶ月はワイナリーのカーブでねかせてから出荷されますよね。海外の新酒は特に瓶詰めされてからあわただしく空輸され、解禁日に売り場に並びます。時に強すぎると感じる新酒独特の酸味も、少しワインを休ませてあげると落ち着いていることがありますよ。
また、ちょっと格上の新酒を手に入れた場合は、しばらく熟成させても美味しいです。
私は1年以上自宅で熟成させてから飲んだ(単に飲むのを忘れていただけなのですが…)ボージョレ・ヌーボーが美味しくて忘れられない記憶となっています。余裕があれば同じワインを2本購入して、1本は解禁日に、もう1本はしばらくしてから飲んでみると、味わいの変化を知る事ができて面白いと思います。
まとめ
もともとボージョレ・ヌーボーは、その年の収穫祭の一環として造られるようになったと言われています。
日本でも各地でぶどうの収穫が始まりました。私もワイン愛好家の一人として、日頃から美味しいワインが飲めることに感謝しつつ、今年の新酒を楽しみに待ちたいと思います。