チーズと言えば、フランス産やイタリア産のものが有名ですが、オランダでも日本人の嗜好に合うとても美味しいチーズが作られているのをご存知ですか? また、日本にヨーロッパのチーズを伝えたのもオランダが最初と言われており、オランダのチーズと日本の関係は深いのです。今回は、そんなオランダのチーズの中から、スーパーでもよく見かける代表的なチーズをご紹介致します。
ゴーダ(Gouda)
原料乳:牛乳
オランダで生産されるチーズの半数以上を占めています。非加熱圧搾のセミハードタイプで、弾力のある歯ごたえが特徴です。
味わいはマイルドでクセはなく、小さな子供も抵抗なく食べられると思います。数年前の日本のプロセスチーズを彷彿させる、ちょっと懐かしい食感と味ですが、熟成すると黄色みも濃くなり、味わいも凝縮して旨みが強くなります。
また、日本ではシュレッドチーズに加工されて販売されていることも多いので、知らないうちに口にしている人も多いと思います。
エダム(Edam)
原料乳:牛乳
オランダで「ゴーダ」の次に生産量の多いチーズです。輸出用は赤いワックスがコーティンングされていますが、日本で市販されている「エダム」はカットチーズがほとんどなので、ワックスは取り除かれていることが多いです。ゴーダ同様にセミハードタイプで、味わいはマイルドでクセはありませんが、後味に少し酸味があり、「ゴーダ」より塩味を強く感じます。粉チーズとして使用されることも多く、加熱しても美味しいチーズです。
ミモレット(Mimolette)
原料乳:牛乳
お店で見かける「ミモレット」は今ではほとんどフランス産ですが、実はこのチーズ、元祖はオランダと言われています。
アナトー色素を使用しているため、人参のような鮮やかなオレンジ色をしています。ねっとりと濃厚な味わいで、カラスミのような風味があります。尚、熟成中に表皮につくチーズダニ(コナダニ)がこのチーズの独特の風味を生み出しています。
ちょっとびっくりしてしまいますね。もちろん、このダニを人間が食べても害はありませんが、皮の部分は取り除いて食べると良いでしょう。
まとめ
これらのチーズはいずれもサイコロ状にカットしたり、うすくスライスして、そのまま手でつまんで食べるのが手軽でおすすめです。
カジュアルなデイリーワインや、ビールのつまみに最高です。また、他のチーズに比べて乳脂肪分が低いのでヘルシーですよ。
オランダのチーズは、フランスやイタリアのチーズに比べると、売り場ではあまり目立たないチーズかもしれません。けれども、輸入チーズを扱っているお店に行けば、「カマンベール」や「パルミジャーノ」と一緒に、たいてい「ゴーダ」も置いてありますので探してみて下さい。
賞味期限も比較的長いので、私はいつもこれらのチーズを冷蔵庫に常備しています。ワインのつまみが何も無い時にとても重宝しますから。