マイルド&フルーティー!メルロは偉大な黒ぶどう品種

メルロは、ボルドー地方のサンテミリオン地区をはじめ、世界中で広く栽培されている素晴らしいブドウ品種です。

メドック地方など、一部ではカベルネソーヴィニョンの補助的存在となっていますが、今やメルロ単体でも超高品質なワインが多く造られています。今回はそんなメルロの魅力をご紹介します。

メルロとは?

世界中で栽培されている黒ブドウ品種のメルロは、フランス・ボルドー地方が原産であり、特にドルドーニュ川右岸のポムロールや、サンテミリオン地区の主要品種として使用されています。

その名の由来は、ボルドー地方で良く見られるツグミの一種のメルル(クロウタドリ)から来ているといわれています。「メルルと実の色が似ている」、「早熟だから早くツグミに啄まれる」など諸説あります。

メルロという品種の起源ですが、DNA鑑定の結果「カベルネフラン」と「マドレーヌ・ノワール・デ・シャラント」という、無名の黒ぶどう品種との自然交配で生まれました。

メルロの育ちやすい環境

メルロは、保湿性が高く冷たい土壌を好む品種です。カベルネソーヴィニョンが好む水刷けの良い土壌の場合、メルロは乾燥に耐えらず品質が低下するため、粘土質土壌のボルドー右岸が適地とされています。

実は、ボルドー地方は粘土質土壌の方が面積的に多いため、メルロに適した土地なので、最も栽培面積の多いブドウ品種はメルロなのです。

メルロが主役にならなかった理由

メルロは、今でこそスポットライトを浴びることが多くなりましたが、以前は補助的な存在の黒ぶどうでしかありませんでした。その理由は、メルロが持つ生育状況が関係しています。

メルロはカベルネソーヴィニョンに比べて一週間ほど生育が早い「早熟タイプ」であり、収穫が遅れれば病気のリスクをはじめ、酸が急激に落ちてしまうデリケートな品種です。その結果、衛生面に重きが置かれ、成熟度は収穫が後回しにされていたのです。ワインの品質保険ではありませんが、メルロは長い期間、補助的存在として栽培されていました。

メルロが主役に躍り出た瞬間

メルロといえば、シャトー・ペトリュス、シャトー・ルパンが有名ですが、メルロの人気を広めたのがサンテミリオンの「シャトー・ヴァランドロー」です。メルロの収穫時期を過熟ギリギリまで待ち、コストや手間を厭わない醸造方法などで希少性の高いメルロを使ったワインの製造に成功しました。

最高品質のメルロワインが生まれたことで、ボルドー右岸のシャトーが高品質を造り出すようになり、一気にメルロの評価が上がっていきました。さらに、ミシェル・ロランやステファン・デュルノンクールなどの醸造コンサルタントの活躍も忘れてはいけません。

長時間で高温の醸しや、手の込んだピジャージュ、樽熟成中のシュールリーやバトナージュなど、メルロの持つリッチな個性を引き出す技術を、これでもかと採用したことで、これまで補助的ブドウ品種だったメルロが主役に躍り出たのです。

まとめ

メルロの味の特徴は、果実味が豊かでタンニンがマイルド、酸は少なく、トロリとした味わいなど、重厚さが特徴のカベルネソーヴィニョンと比べて、優しく品のある印象とされます。

先ず、フランスボルドーのポムロールのメルロを軸に、ニューワールドのメルロ、そして日本の誇る桔梗ヶ原メルローなど、様々なメルロを飲み比べて、好みのメルロを見つみてはいかがでしょうか。

山梨県生まれの東京暮らし。フリーライター。音楽、ラジオ、ファッション、グルメなどさまざまなフィールドで活動中。甲州ワインに日常的に触れていたことで、知らぬ間にワイン通に…。ワインのちょっとした知識を小出しに紹介していきます。

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