季節を楽しむオススメの「冬チーズ」の魅力と食べ方

チーズは、動物たちの出産時期や季節によって、期間限定で様々な種類のチーズが登場します。同じチーズでも、動物たちが緑色の草を食べているため、夏のチーズの方がより黄色が強くなるなど、味わいや色に違いも出てきて、奥が深いものです。

以前、春から夏の風物詩でもある山羊チーズの紹介をしました。

春から夏にかけて食べたくなる山羊(ヤギ)のチーズの世界!!
http://iewine.jp/article/2000

秋になり、本格的にチーズを楽しむ人が増えるてくる日本では、すでに店頭にクリスマスシーズンのチーズが並んでいますね。今回は、美味しい冬チーズの魅力と食べ方などを紹介します。

オススメの冬チーズ

モンドール ~フランス・スイス~

モンドールと呼ばれる冬季限定の定番チーズをご存知ですか?

フランスとスイスの国境にある黄金の山という意味のジュラ山脈モン・ドールエリアで作られるウォッシュタイプのチーズです。

生産時期が毎年8月15日〜翌年3月15日までと決められている、まさに季節限定もので、9月頃から店頭に並び始めます。

エピセアという丸木箱に入っていて、とろとろのチーズをスプーンですくって食べるのが定番です。

オススメの食べ方は、モンドールのフォンデュです。

フルーティーな白ワインを少しくり抜いたモンドールに注ぎ箱ごと焼きます。お好みでニンニクや香味野菜、スパイス、パン粉と一緒に焼いてもいいでしょう。チーズフォンデュのように蒸し野菜などをディップして、お召し上がり下さい。

スイス側で作られるもの、フランス側で作られるもの、エルベモンスなど熟成士が手掛けるものなど、モンドールは日本でも色んなものが手に入るので、少し贅沢なチーズですが期間限定で、色々比較して楽しんでみてはいかがでしょうか。

スティルトン ~イギリス~

フランスのロックフォールやイタリアのゴルゴンゾーラと並んで有名な英国を代表する青カビのチーズです。現在はレスターシャー、ダービーシャー、ノッティンガムシャーの3州のみで生産されています。

このスティルトンがさらに冬チーズらしく変身するのが次に紹介するスティルトンポットです。

スティルトンポットとは

かつてイギリスでは、クリスマスシーズンに銀のポットに入れたスティルトンを、クリスンスプディングと一緒に送られていました。現在では陶器製の入れ物にスティルトンが詰められた「スティルトンポット」や「スティルトンジャー」がこのシーズンに沢山販売され、日本でも期間限定で輸入されてきます。

蓋を開けると蝋の蓋があり、それをめくると香り高いブルーチーズが現れます。すくって食べ始めるのですが、スティルトンポット専用のスプーンなどのチーズアイテムもあります。

また、オススメのお酒やワインとの食べ方は、スティルトンの中央をくり抜いて、ポートワインやブランデーを注いで贅沢に食べたりもします。既にブランデー味のスティルトンポットなどもありますよ。

集めたくなるスティルトンポット

スティルトンポットは、色々なメーカーさんがオリジナルのデザインで作っているので、コレクターも世界中に沢山います。クリスマスシーズンにヨーロッパに行けば、様々なポットに出会うことができます。

日本では、ノッティンガムシャー東部で作られる「LONG CLAWSON DAIRY(ロング・クローソン・デイリー)社」のポットを見かけます。シンプルな白地にブルーの文字で空いたポットはいろんな入れ物として、インテリアでも使いやすいです。

高級なものでは、2つの王室御用達のロイヤルウァラントマークを持つ「PAXTON&WHITFIELD(パクストン&ウィットフィールド)社」のスティルトンポットなどがあります。そのデザインのお洒落さからも、1つは手にしたい憧れのブランドですね。

「Cropwell Bishop Creamery Ltd(クロップウェル・ビショップ)社」もブルーや黒字が多い中で、赤色の文字が女性にも人気なデザインです。

チーズメーカーではないですが、紅茶で有名な「FORTNUM & MAISON(フォートナム&メイソン)社」さんから、ダイヤモンドジュビリー(英エリザベス女王即位60年)の記念で出していたスティルトンポットなどはドット柄で可愛いかったです。

英国の有名デパート「Harrods(ハロッズ)」からも出ており、スティルトンポットが国民に愛されていることが分かります。集めだすと止まらなくなる魅力がありますよ。

最後に

いかがでしたか?家族や友人と集まることが増えるシーズンには、ぜひ冬のチーズを用意して、お気に入りのワインと一緒に、みんなで期間限定の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。

岐阜出身。2013年在学中にGnR代表に就任。2015年慶応義塾大学・理工学部卒。学生時代、オランダから来たベジタリアンの留学生Miekeと出会い、彼女の実家のオーガニック牧場のチーズ輸入をスタート。

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